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オニシモツケ/おにしもつけ/鬼下野

Giant meadowsweet(Oni-shimotsuke)

おにしもつけ,はなことば
オニシモツケソウの花言葉は「ほのかな恋」
鬼下野,読み方
葉は大きめでヤツデのように裂ける
葉っぱ
葉の縁にはギザギザがあり、先端は尖る
おにしもつけそう
裏面は隆起した葉脈が目立つ
茎
茎は太めで角張り、多数に分岐する
つぼみ,ツボミ
オニシモツケの蕾
鬼下野草,開花期
花は直径6~8ミリ
雄しべと雌しべ
雌しべは5つで雄しべは15~20ほど
giant meadowsweet
果実に観賞価値は乏しい
おにしもつけ
晩秋以降、地上部は朽ち果てる

【オニシモツケとは】

・北海道、中部以北の本州及び中国地方の一部地域に分布するバラ科の多年草。シモツケソウの仲間では最も大きく育ち、夏に清楚な白い花を咲かせる。草丈は時に3m近くまで達し、その大きさを強調するため「鬼シモツケ」と名付けられた。樺太やカムチャッカにも自生しており学名にあるkamtschaticaはこれによる。

 

・オニシモツケの自生は雪深い亜高山帯の沢沿いや草原で、生育に適した場所であれば大きな群落を作って育つ。茎はやや太めで角張り、表面は緑色だが所々に剛毛がある。園芸用に植栽されることは稀だが、平地でも適度な湿気があれば栽培できる。

 

・オニシモツケの開花は6~8月。直径6~8ミリの小さな花が多数集まってに不揃いな房状になる。蕾はまん丸でブーケにでも使えそうなくらい可愛らしい。花色はやや濁った白が基本だが、多少ピンク色を帯びることもある。

 

・花弁は5枚で花柄には細かな毛が密生し、5つある萼片は開花時に反り返る。花柱(雌しべ)は5個で、多数ある雄しべは花弁の外へ長く突き出す。花の後にできる果実は長さ6~7ミリほど。

 

・葉は直径15~25センチの掌状で、中ほどまで五つに裂ける。それぞれの裂片は卵形で鋭く尖り、縁には粗いギザギザがある。表面は濃緑色で無毛だが、裏面の葉脈上には短毛が密生する。この大きな葉の下には、掌状にならない小さな葉が数枚あり、枝から互い違いに生じる。

 

【オニシモツケに似ている草花】

キョウガノコ

 バラ科シモツケソウ属の多年草。夏に咲く淡いピンクの花を観賞するため、古くから茶庭や日本庭園に植栽される。いわゆる花持ちがいいため、鉢植えで栽培されることや生け花に使われることも多い。全体の雰囲気は似るがキョウガノコの花はピンク色。

 

シモツケソウ 

 同属の多年草で梅雨明けに鮮やかなピンク色の花を咲かせる。花が低木のシモツケに似た草の仲間という意味で、シモツケソウと名付けられた。

しもつけそう
シモツケソウ

オニシモツケの基本データ

 

【分 類】バラ科/シモツケソウ属

     多年草

【漢 字】鬼下野(おにしもつけ)

【別 名】オニシモツケソウ

【学 名】Filipendula kamtschatica

【英 名】Giant meadowsweet」

【開花期】6~8月

【花の色】

【草 丈】~300cm 

 

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