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オタカラコウ/おたからこう/雄宝香

Otakara-kou

おたからこう,黄色い花
山野に咲くキクの仲間
蕗の仲間
葉(根生葉)はフキっぽいが、直径は30センチ以上
葉
葉の基部は大きくくぼむ
葉の軸
根生葉の葉柄
おたからこう,開花時期
花は下から順に咲き、下から順に枯れる
オタカラコウの花
花弁(舌状花)は5~9枚
おたからこう,綿毛
花の後の様子
おたからこう,野草
オタカラコウの実(種子)

【オタカラコウとは】

・本州、四国及び九州に分布するキク科の多年草。深い山間の薄暗い林床や谷川のほとり、雪崩が起きそうな亜高山帯の「お花畑」など、湿気の多い場所を好んで自生する。日本以外では中国に分布。

 

・近縁のメタカラコウ(雌宝香)よりも花が大きく、性質が強いため、オタカラコウ(雄宝香)と呼ばれる。「宝香(たからこう)」は、熱帯アジアに分布するリュウノウジュの樹皮を精製した「龍脳香」のことで、メタカラコウや本種の根茎に同様の香りがあるとして名付けられた。

 

・オタカラコウの開花は夏~秋で、キク型をした直径4~5センチの黄色い花が、垂直に並んで咲く。花茎は長さ70~80センチにもなるが花は下から順に咲き上がり、受粉後は下を向く。花が終わると褐色あるいは紫っぽい綿毛のある果実ができる。

 

・葉は株元から生じる根生葉と、茎から出る茎葉がある。根生葉は直径30~40センチの大きなハート形あるいは楯形で、フキのような質感。先端はあまり尖らず、下方は大きくえぐれる。茎葉は小型で葉柄は短く、上部にいくほど小さくなる。

 

・茎は直立して高さ50~100センチほどになり、上部の表面には短毛を生じる。オタカラコウの若い葉や茎は山菜として食用できる。

 

【オタカラコウに似た植物】

・メタカラコウ

 オタカラコウよりやや早く開花し、全体に小型であるため雌宝香(メタカラコウ)と呼ばれる。草丈は60~100センチほど。花弁は1~3枚でオタカラコウよりも少なく、一部が抜け落ちたような印象を与える。葉はオタカラコウと違って先端が細く尖る。

 

・ほかにマルバダケブキ、トウゲブキ、ヤマタバコ、ツワブキなどが似る。

オタカラコウの基本データ

 

【分 類】キク科/メタカラコウ属

     多年草

【漢 字】雄宝香(おたからこう)

【別 名】オバブキ(姥蕗)

     ボンナダマシ

【学 名】Ligularia fischeri

     (Ledeb.) Turcz.

【英 名】

【開花期】7~10月

【花の色】黄色

【草 丈】~200cm 

 

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