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ウラジロ/うらじろ/裏白
【ウラジロとは】
・福島県~新潟県以南の本州、四国及び九州に分布するウラジロ科のシダ植物。日当たりが良くて乾いた山の斜面に大群生する。
・正月飾りとして門松、鏡餅、注連飾りなどに添えられるのはこの葉っぱ。一般的なシダより葉は厚くて緑が濃く、背丈も時に2mを超えるほど大きくなる。
・ウラジロの名は葉の裏が白いことにより、地方名にはヤマクサ(山草)、オナガ、ホナガ(穂長)、モロムキ(諸向)、ホソビソウ(鳳尾草)、ヘゴなどがある。関西では単にシダ(歯朶)と呼ぶことが多い。朝鮮半島や中国、南アジア、オーストラリアなどにも分布する。
・正月飾りとする理由は、二枚一組に生じる葉を、白髪になるまで仲が良い夫婦に見立て、常緑の葉が段をなして伸びる様に一家繁栄を祈念したことによる。
・根茎は黒褐色の太い針金状で、地中の広い範囲に広がる。根茎から生じる葉柄は光沢のある茶褐色で、人の小指ほどの太さになる。乾燥させた葉柄には程良い硬さがあり、箸や盆、籠などの材料に使うことができる。
・2~3月になると葉柄の先端に茶褐色の鱗片を付けた芽が生じ、新葉が展開する。葉は左右2枚が対になり、時と共に水平に広がる。長さは50~100センチで、表面は艶やかな緑色だが、裏面には落下しやすい星状の毛があって白く見える。葉の裏面には冬季に胞子嚢ができ、胞子が飛散することで繁殖する。
【開花季節】
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【花の色】
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【背丈】
・1~3m
【ウラジロに似ている植物】
本州~九州に分布するナナカマドの仲間。本種とは関係ないが名前が似ていて紛らわしい。
・シロダモ
東北中部から沖縄に分布する常緑高木。ウラジロあるいはウラジロノキという別名がある。