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オケラ/おけら/朮

Japanese atractylodes

おけら,植物
秋にアザミのような花を咲かせる
okera
葉と蕾の様子
オケラという草花
草丈は1mほどになる
おけら 実
花の後の様子

【オケラとは】

・北海道を除く日本各地に分布するキク科の多年草。日当たりの良い野原や丘陵、明るい雑木林の林縁などに見られる。若菜を食用に、根を正月の御屠蘇に使うことで知られる。万葉集の時代からウケラとして親しまれ、これが転じてオケラとなった。別名はカイブシコケラ、カイブシノキ(蚊燻しの木)など。

 

・開花は初秋で、枝先にアザミに似た白い筆のような小花を咲かせる。花の外側にある「総苞葉」が細かく切れているのが特徴。雌雄異株で雌株には果実ができる。

 

・葉は楕円形で、縁にある細かなギザギザはトゲ状になる。表面は艶があるが、裏面は綿毛に覆われて白い。一見すると葉や茎が硬くて食べられそうもないが、春先に採取したものは柔らかくて美味しい。

 

・新芽は白い軟毛に覆われているが、少し成長してこれが剥落した時期が食べ頃。かつて「山でうまいはオケラにトトキ(ツリガネニンジン)」と喧伝された。天婦羅、酢の物、お浸しや和え物にして食べるのが一般的。

 

・根茎は太くて長く、ところどころに節がある。京都の八坂神社で新年を迎える行事として行われる「朮祭(おけらまつり)」では、オケラの根茎をヤナギの削りかけと共に燃やしてかがり火にするが、これはオケラに邪鬼を払う作用があると信じられているためであり、正月の御屠蘇に使われるのも同様の意義がある。

 

・漢方では根茎を健胃、整腸、食欲増進に用いる。オケラの根の外皮(コルク部分)を除いたものを「白朮(びゃくじゅつ)」、中国産のホソバオケラの根を乾燥させたものを「蒼朮(そうじゅつ)」と呼び、用途によって使い分ける。 

 

【開花季節】

・9~10月

 

【花の色】

・白または淡い紅

 

【背丈】

・20~100cm

 

【オケラの品種】

・ハマオケラ

 海岸型の変種だが来歴は不詳。

 

【オケラに似ている草花】

・コウヤボウキ

 別名をタマボウキといい、枝を箒の材料に用いる。

はまおけら
ハマオケラ
こうやぼうき,画像
コウヤボウキ