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アシタバ/あしたば/明日葉

Angelica keiskei

明日葉,葉っぱ,あしたば
アシタバにはセリに似た香りと苦味がある
あしたば,特徴,アシタバ
新芽の様子
あしたばの新芽
葉は摘まれても間もなく復活するので「明日葉」
明日葉の花,あしたば
蕾の様子
あしたば,花
アシタバの花
Angelica keiskei
花はこうした小さな花が集まって大きな花序になる
あしたば,植物
開花期の様子
あしたば,果実,種子
実の様子
はっぱ,画像,明日葉
アシタバの葉
ハチジョウソウ,八丈草,あしたば
葉の裏面の様子
アシタボの茎葉
茎の様子
あしたば,茎,アシタバ
秋には黒ずんでくる
Angelica keiskei
初冬の様子

【アシタバとは】

・関東沿岸部、伊豆及び本州南部などに自生するセリ科の多年草。成長の早さを誇張し、朝に葉を摘んでも翌朝には同じ場所に葉が生じるという意味合いで「明日葉」と命名された。学名にあるAngelicaは「天使」の意味で、死者を蘇生させるという天使にちなむ。

 

・実際に葉が元どおりになるには3~4日かかるが、丈夫な性質を持つのは確かであり、その生命力の強さから「不老不死の植物」あるいは「不老長寿の霊草」とされる。別名はアシタボ、アシタグサ、ハチジョウソウ(八丈草)など。

 

・若い葉や茎にはビタミンB12や鉄分を豊富に含み、食料の供給が安定しない時代、特に伊豆諸島などでは野菜の代替品として使われ、伊豆大島に流された源為朝が勢力を維持できたのはアシタバの御蔭ともされる。現代では高血圧や貧血の予防など健康増進に効果を発揮する山菜という位置づけで各地で栽培される。

 

・切れ込みのある羽根状の葉は大きくて分厚い。暖地では冬でも葉を落とさない常緑となるが、食用とするのは春から夏にかけて採取したもの。乾燥させた葉でお茶を作ったり、生の葉を青汁にしたり、ゴマ和えや天婦羅とするのはもちろんのこと、葉をホワイトリカーに漬け込んでアシタバ酒として飲用する例もある。 

 

・茎や葉を切ると出てくる黄緑色の汁にはセリに似た特有の香りがあるが、これを虫刺され跡に塗布すると効果があるとされ、胆汁の流れをよくするともいわれる。

 

・開花は初夏から秋で、小さなクリーム色の五弁花が多数集まって大きな花の塊を作る。花の後には楕円形の実ができる。

 

・自生は暖地の砂地や崖地、草藪などだが、水やりや霜に注意すれば、露地や鉢植えで育てることができる。

 

【アシタバに似ている草花】

・ハマウド

 姿が似るが食用にならない。アシタバよりも花が白い。

 

・そのほか、同じセリ科のノダケボタンボウフウシシウドなどがある。

アシタバの基本データ

 

【分 類】セリ科/シシウド属

     多年草

【漢 字】明日葉/鹹草

【別 名】アシタボ/シタグサ

     ハチジョウソウ(八丈草)

【学 名】Angelica keiskei

【英 名】Ashitaba

【開花期】5~8月

【花の色】白(先端は緑色)

【草 丈】~80cm

 

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