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カワラナデシコ(河原撫子)

‎Superb pink

大和撫子の花
花言葉は「純愛」「才能」など

 

【カワラナデシコとは】

・本州、四国及び九州の山野、川原、海岸等に分布するナデシコ科の多年草(二年草)で、ヤマトナデシコあるいは単にナデシコとも呼ばれる。

 

・花のみならず葉や茎の様子も風流であり、万葉集、枕草子、源氏物語、更級日記などに取り上げられる。ナデシコという名は、かわいい子供の頭を撫でたくなるのと同じように、手で触れたくなるような可憐な花が咲くことによる。

 

・花は直径3センチほどで、5枚ある花弁の縁が糸状に細かく裂け、繊細な美しさを作り出す。花色は紫がかった淡いピンクが基本だが、稀に白花もある。雌しべには花柱が二本あるが、受粉の有無によってその長短に大きな差が生じる。 

 

・山上憶良によって秋の七草とされており、秋の花というイメージが先行するものの、実際は梅雨の頃から咲き始める「夏の花」である。夏に花期を迎え、その開花期間が比較的長いため「トコナツ(常夏)」という別名がある。

 

・果実は円柱状で、熟すと中から黒い種子が飛び出す。漢方においては種子を薬用とし、煎じたものは消炎、利尿、解熱、膀胱炎、通経(整経)など効果があるとする。 

 

・茎はやや明るい緑色で、丸くて細い。株元から数本がまとまって生じ、茎にある節から葉が対になって生じる。葉は平たくて細長く、両端が尖り、縁にギザギザはない。

 

・ナデシコの仲間は丈夫な性質を持ち、海岸から高山に至るまで広い範囲に分布する。広い意味ではカーネーションもナデシコの仲間であり、園芸品種を含めると世界に300種類以上ある。

 

・ヤマトナデシコという呼び名は、中国産のカラナデシコ(唐撫子)との区別において用いられる。セキチク(石竹)とも呼ばれるカラナデシコは、万葉集にもその名が登場するほど古い時代に日本へやってきた。より小型で綺麗な花が咲くため園芸用として好まれ、これを母種としたイセナデシコもある。

 

【開花時期】

・6~9月

 

【花の色】

・紫がかった薄ピンク色、白色

  

【背丈】

・50~100cm

 

【ナデシコの仲間】

・シナノナデシコ

 本州中部(信濃)に多い品種で、背丈がより低く、花が紅紫色になる。

 

・ハマナデシコ

 暖地の海岸に分布する品種で、過酷な環境に適応できるよう、丈夫な茎と厚めの葉を持っている。

 

・ほかにフジナデシコ、タカネナデシコなどがある。

撫子の種類
シナノナデシコ(信濃撫子)
なでしこの仲間
ハマナデシコ(浜撫子)