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キショウブ/きしょうぶ/黄菖蒲

Yellow iris/Yellow flag

きしょうぶ,画像
花言葉は「幸せをつかむ」だが・・・
キショウブの葉っぱ
葉の幅はアヤメより広いがやや柔らかく、中心の主脈が隆起する
開花時期
開花は5~6月
黄色いアヤメ
垂れ下がる外花被の基部には薄い模様がある
Yellow iris,Yellow flag
性質や形状はアヤメによく似るが、より丈夫な性質を持ち大きな群落を作る
Yellow iris/Yellow flag
美しいがその繁殖力の高さは危険視される

【キショウブとは】

・ヨーロッパ~西アジア及び北アフリカを原産とするアヤメ科の多年草。いわゆる帰化植物であり、明治時代の半ば、観賞用に渡来したものが野生化し、日本各地の池、沼、河川、水路などの湿地に分布する。

 

アヤメカキツバタと同じ頃、人目を惹く鮮やかな黄色い花を咲かせるため観光資源となっている例もあるが、その旺盛な繁殖力から混植されたノハナショウブなどを駆逐するため、「日本の侵略的外来種ワースト100」に指定されている。

 

・葉は長さ60~100センチ、幅2~3センチの剣状。地下を這う根茎から互い違いに生じる。根茎は淡いピンク色で肉質。精力的に育ち大きな群落を作る。

 

・キショウブの開花は5~6月で葉の間から伸びた花茎に直径9センチほどの花を次々に咲かせる。花茎は葉とほぼ同じ高さで2~3回に分岐し、一つの花茎あたり4~12輪の花が咲く。

 

・花の構造は分かりにくいが、花弁にあたる外花被と内花被が3枚ずつある。外花被は広い卵形で先端が垂れ下がり、基部に褐色の筋模様が入る。内花被は直立するが、小さくて目立ない。花の頂部付近でより目立つのは3個ある花柱と雄しべで、雄しべの葯は紫がかった褐色にある。また、花の下方には大きな苞が二つある。

 

・花の後にできる果実はアヤメなどと同じで、三角錐に近い楕円球。でき始めは緑色で、褐色に熟すと半球状の種子を多数落とす。

 

・黄色い花を咲かせるハナショウブに「愛知の輝」という品種があるが、在来のハナショウブには黄色がなく、本種がその片親になっている。学名のpseudacorusは、ショウブ属に似るという意味。

 

【キショウブの品種】

・葉に模様が入る斑入り種、八重咲きの花を咲かせる品種、外花被の模様が微妙に異なる品種がある。

キショウブの基本データ

 

【分 類】アヤメ科/アヤメ属

     多年草

【漢 字】黄菖蒲(きしょうぶ)

【別 名】イエローアイリス

     コレラショウブ

【学 名】Iris pseudacorus

【英 名】Yellow iris

     Yellow flag

【開花期】~6

【花の色】黄色

【草 丈】~120cm

 

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