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コマクサ/こまくさ/駒草

Japanese bleeding heart

コマクサ,はなことば
花言葉は「高嶺の花」「誇り」など
こまくさ,葉,特徴
全体がシロタエギクのように粉白色を帯びる。葉柄は4~5センチほど。
こまくさ,高山植物
茎の様子
コマクサ,開花時期
コマクサの花
Japanese bleeding heart
馬の顔に見えるので「駒草」だというが・・・
駒草の種子
コマクサの実(画像は全て筑波実験植物園で撮影)

【コマクサとは】

・北海道や中部地方以北の高山帯に分布するケシ科の多年草。強風の吹き荒れるような高山の砂礫地に自生し、白みがかった葉と紅紫の花のコントラストが美しいため、高山植物の女王と呼ばれる。

 

・本州では北アルプスや蔵王連峰などに見られ、北海道や千島列島、樺太を経て、遠くカナダまで分布する。別名はカラフトコマクサで、学名にあるperegrinaは「外国産」を意味する。

 

・コマクサの開花は7~8月。長さ2センチほどの花が2~7輪ずつ、花茎に垂れ下がって横向きに咲く。花冠は淡い紅色で、押しつぶされたような形を馬の顔になぞらえて「駒草」(駒=馬の子)と名付けられた。

 

・花弁は内外に各2枚あり、外側の花弁は先端が歪曲して「馬の目」を形成し、内側2枚は合着して「馬の鼻面」を形作る。花には雌しべ1本と雄しべ6本があり、雌しべは雄しべよりもやや長い。

 

・コマクサの果実は直径8~10ミリの楕円形。花が終わりきらないうちに黒く熟し、落下した花弁と共に砂礫地を転げ回りながら二つに裂け、多数の細かな種子を放出する。

 

・幼苗の葉は糸状のものが1本だけ出るが、二年目以降の葉は長さ6~10センチほどで、株元から数枚が束になって生じる。多数に細かく裂けて先端は尖るが、全体が滑らかで厚みがあり、触れると柔らかい。大雪山ではウスバキチョウがこれを食餌としている。

 

・茎は無毛で細く、始めは赤みを帯びるが後に緑色になる。茎は分岐せずに直立あるいは斜上。コマクサは他の草木に混じって育つのを嫌い、コマクサのみで群落をなすことが多い。

 

・かつてコマクサは、万病に効く霊薬として喧伝され、地域によっては乱獲のために自生種が絶滅した例もある。現在では国の特別保護植物に指定されており、採取は禁じられているが、誤食すれば全草に含まれるアルカロイド物質によって、嘔吐や呼吸不全を引き起こす。

 

【コマクサに似た草花】

・ケマンソウ

 中国を原産とする近縁種。花はコマクサに似るが、やや大形になる。

 

・ハナケマンソウ

 北アメリカ西部を原産とする園芸品種。

コマクサの基本データ

 

【分 類】ケシ科/ケマンソウ亜科

     コマクサ属/多年草

【漢 字】駒草(こまくさ)

【別 名】カラフトコマクサ(樺太駒草)

     キンギンソウ(金銀草)

【学 名】Dicentra peregrina Makino

     var.pusilla Makino

【英 名】Japanese bleeding heart

【開花期】~8月 

【花の色】紅紫

【草 丈】~20cm