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ナニワイバラ/なにわいばら/難波茨

Cherokee Rose

ナニワイバラ,植物
花言葉は「清純な愛」など
難波薔薇,浪速茨
葉は質厚で表面はピカピカしている
ナニワイバラ,植物
蔓(枝)には細かなトゲが多数ある
なにわいばら,花
開花は5月頃
なにわいばら,実
葉と果実(偽果)の様子
ろーずひっぷ,なにわいばら
果実はローズヒップと呼ばれ、ハーブティーに使われる

【ナニワイバラとは】

・中国を原産とする原種バラの一つ。日本へ渡来したのは宝永年間(1704~11年)で、浪速商人が流通を担ったためナニワイバラと名付けられたとされる。古くから観賞用に栽培されるが、紀伊半島の南部、四国及び九州の山地では野生化したものが見られる。

 

・ナニワイバラの開花は4~6月。バラとしては早咲きに属し、小枝の先に直径5~9センチの花が一輪ずつ咲く。花弁は白色あるいは紅色を帯びた白色の一重で、多数の黄色い雄しべがある。大輪で芳香が強く魅力的な品種だが、花期は短め。萼筒と花柄に多数の長いトゲを密生させる。

 

・本種に最も特徴的なのが、花の後にできる果実(偽果)で、その表面は長い毛に覆われ、独創的な形状になる。長さは3~4センチで10月頃に黄色あるいはオレンジ色に熟す。ビタミンCを豊富に含み、美容や薬用に使われる。

 

・葉は小葉3枚一組で生じ、小さな羽根状になる。小葉は長さ2~7センチ、幅1~2センチの卵形。質厚で両面とも無毛。表面は濃緑色で光沢があり、短い葉柄や枝にはトゲがある。、

 

・ナニワイバラは蔓性(あるいは半蔓性とも)で、よく伸び、枝に生じるカギ形の太いトゲで他物に絡みつく。学名にあるlaevigataは「無毛」を意味し、若い枝に毛がないことによる。 

 

【ナニワイバラの育て方のポイント】

・日向かつ肥沃な土地を好む。特に日照は不可欠であり、日陰では育てられない。

 

・一般的な西洋バラに比べると丈夫な性質を持ち、病気や害虫にも強いため、消毒の手間はあまりかからない。

 

・接ぎ木、挿し木、実生で増やすことができる。特に挿し木が容易で繁殖させやすい。

 

【ナニワイバラの品種】

・ハヤトバラ

 淡い紅色の花を咲かせる変種。ナニワイバラよりも華やかに見えるため、より人気が高い。八重咲きの品種もある。

 

・アケボノナニワイバラ

 花弁に紅色の模様が入る品種。

 

【ナニワイバラに似た花木】

 サンショウバラ ノイバラ テリハノイバラ

 ハマナス モッコウバラ コウシンバラ

ナニワイバラの基本データ

 

【分類】バラ科/バラ属

    常緑つる性広葉中木

【学名】Rosa laevigata

【別名】ローザラエウィゲータ

【成長】早い

【移植】やや困難

【高さ】7~8m

【用途】垣根/花材

【値段】1200円~

 

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