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ツルウメモドキ/つるうめもどき/蔓梅擬

Oriental bittersweet

つるうめもどき,オレンジ色の実
11~12月頃に熟す実は花以上にきらびやかになる
つるうめもどき
新芽の様子
ツルウメモドキ
若葉の様子
つるうめもどき,植物
新葉と蕾の様子
つるうめもどき 葉っぱ
葉はハート形で、艶がない
ツルウメモドキの実,つるうめもどき
黄色いのが熟した状態 直径は6mmほど
つるうめもどきの木の実
果期の様子
ツルウメモドキ,実
自然に裂けると赤い果肉が顔を出す 種子はさらにその中 
紅葉期
秋に紅葉するが多くは葉のチリチリになる
うめもどきのツル
蔓は灰褐色で毛はない 
蔓梅擬,つるうめもどき
樹齢を重ねると木のように 
bonsai,yellow fruits
ツルウメモドキの盆栽

【ツルウメモドキとは】

・日本全国の山地に分布するニシキギ科のつる性落葉樹。自然界では林の縁で他の樹木に、街中ではフェンスや壁に絡みついて育つ。

 

・分類上の関連はないが果実や葉の様子がモチノキ科のウメモドキに似て、蔓性であるため、ツルウメモドキと名付けられた。

 

・ツルウメモドキの開花は5~6月。雌雄異株で、あまり目立たないものの黄緑色の五弁花を咲かせる。花の直径は5~6ミリ。雄株に咲く雄花は葉の脇に数輪生じ、5本の雄しべがある。雌株に咲く雌花には1本の雌しべと退化した5本の雄しべがあり、

 

・果実は画像のような球形。9~12月頃にかけて黄色くなるが、完全に熟すとニシキギと同じように三つに裂け、中からオレンジ色の仮種皮に包まれた種子が顔を出す。観賞価値があるのはこの様子であり、生け花やリースなど、花材として人気が高い。

 

・餌が少ない冬の時期、ツルウメモドキの果実は格好の御馳走となり、キジバト、ヤマドリ、メジロ、ウソ、ツグミ、ヒヨドリなど多くの野鳥が集まる。

 

・葉は長さ5~10センチほどの楕円形で、枝から互い違いに生じる。縁に浅いギザギザがあり、先端が急に尖るのが特徴。両面とも無毛だが表面に光沢はなく、裏面は淡い緑色をしている。

 

・蔓には毛がなく黄緑色で、年を経るにつれて赤褐色になる。太い蔓は直径20センチ、長さ10m以上になり、かなり高い木の上まで登る。

 

【ツルウメモドキの育て方のポイント】

・暑さ寒さに強く、画像のようにコンクリート塀沿いでも育つほど丈夫。放任すれば庭が覆い尽くされるため、棚やトレリスに仕立て、定期的に剪定する必要がある。

 

・雌雄異株であり、果実を観賞するには雌株を選ぶ必要がある。

 

【ツルウメモドキの品種】

・オニツルウメモドキ(イヌツルウメモドキ)

 葉の裏面に突起がある品種。北海道や近畿以北の本州で見られる。 

 

・テリハツルウメモドキ

 文字どおり、葉に光沢がある品種。日本では九州や沖縄に見られる。このほか、リュウキュウツルウメモドキやイワウメヅルなどの仲間がある。、

ツルウメモドキの基本データ

 

【分類】ニシキギ科/ツルウメモドキ属

    落葉つる性広葉/中木

【別名】

【学名】Celastrus orbiculatus 

【成長】早い

【移植】挿し木で増やすのが一般的

【高さ】5m~20m

【用途】庭木/生け花/盆栽

【値段】900円~

 

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