ソケイ/そけい/素馨

Poet's Jasmine

じゃすみん,植物
いわゆるジャスミンの一種で花には強い香りがある
ジャスミンの花
一重咲きが基本だが八重咲きの品種もある

【ソケイとは】

・インドなどの南アジアを原産とするモクセイ科の半つる性植物。夏から秋にかけて咲く花は香りが強く、観賞目的に鉢植えなどで流通する。一般的にはジャスミンと呼ばれるが、ジャスミンはマツリカなどの近縁種を含む総称。

 

・ソケイが日本に渡来したのは文政2年(1819年)で、中国を経由して沖縄に入った。和名は中国名「素馨」の音読みで、南漢の劉王に愛された美女、素馨が本種を好んだことにちなむ。

 

・開花は夜だが期間は長く、7~11月に至る。枝先に伸びた花序に直径3~5センチの細長い筒状の花が5輪前後咲く。先端は4~5つに浅く裂けて星形になるのが特徴。花の後には球形の果実ができ、黒く熟す。

 

・花から採取される香油をジャスミンといい、これを香料として利用するためヨーロッパや中近東では商業的な栽培がなされている。いわゆるジャスミンティーは緑茶やウーロン茶をマツリカで香づけしたものだが、本種も同様に使用できる。ジャスミンの中では本種の香りが最も強い。

 

・葉は小葉2~4対が集まって長さ7~12センチの羽根状になる。小葉は長楕円形で先端が尖り、縁にギザギザはない。表面は濃緑色で光沢があり、新葉は薄手だが、花が終わる頃には厚くなる。

 

・枝は無毛でツルツルしており、断面は四角い。直立することもあるが細長くて分岐も多いため、フェンスやトレリス、支柱などに誘引して育てるのが普通。個体や環境によって蔓性の程度が異なるが、生け花の世界では蔓性の強いものをナツオウバイと呼ぶ。

 

【ソケイの育て方】

・ジャスミンの中では寒さに強い方だが、東日本では温室で育てるのが無難。

 

・日向を好み、日陰では生育や花つきが悪い。 

 

・肥沃な土壌を好むが適応力があり、比較的土質を選ばずに育つ。

 

【ソケイの品種】

・オオバナソケイ

 花の直径が4センチ以上で外側が淡いピンク色を帯びる。英名をイタリアンジャスミンといい、香水用に栽培されている。

 

【ソケイに似ている木】

オウバイ  オウバイモドキ

 キソケイ マツリカ

ソケイの基本データ

 

【分類】モクセイ科/ソケイ属

    常緑黄葉/半つる性

【別名】ジャスミン/オオバナソケイ

    ツルマツリ/タイワンソケイ

【学名】Jasminum officinale

【成長】早い

【移植】簡単

【高さ】1~3m

【用途】柵/鉢植え

【値段】600円~

 

目次=掲載草木一覧=サイトマップ

 

検索 植木ペディア内を検索します↓