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サワヒヨドリ/さわひよどり/沢鵯
Lindley eupatorium
【サワヒヨドリとは】
・日本各地の山野に自生するキク科の多年草。日当たりがよく、やや湿った場所を好む。日本のヒヨドリバナには7種あるが、本種は湿地を好むためサワヒヨドリと名付けられた。別名(古名)はサワアララギ、アカマグサ、サワフジバカマなど。
・開花は初秋で、分岐した頂部に筒状の小さな花が密生する。花の色は淡い紫を帯びるのが普通だが、土質など環境によっては白っぽくなる。花はフジバカマに似るが、フジバカマは中国産であり、山野にはほとんど見られない。
・葉は長さ6~12センチ、幅1~2センチの楕円形で先端は鈍く尖り、縁には緩やかなギザギザがある。茎から対になって生じるのが普通だが、株が古くなると葉が3つに裂け、一箇所から6枚の葉が生じるように見える場合がある。よく似たヒヨドリバナの葉には柄があるが、本種には柄がない。
・茎はやや紫を帯びた紅色で、他のヒヨドリバナに比べると枝分かれは少なく、上の方には縮れた毛が生える。生の茎葉を揉んで虫刺されの薬とする民間療法がある。
【開花時期】
・7月~10月
【花の色など】
・淡い紫、白
【背丈】
・50~90cm