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セイヨウボダイジュ/せいようぼだいじゅ/西洋菩提樹

Linden tree

セイヨウシナノキ,セイヨウボダイジュ,せいようぼだいじゅ
初夏に咲く花は香りがよく、ハーブとして使われる
せいようぼだいじゅ,なつぼだいじゅ
冬芽の様子
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新芽の様子
西洋シナノキ,特徴
新葉が展開する様子
セイヨウシナノキ,葉っぱ,画像
新葉の様子
西洋菩提樹の木,せいようぼだいじゅ
初夏のころの様子
せいようぼだいじゅ,葉っぱ,画像
成葉の様子
セイヨウボダイジュ,せいようぼだいじゅ
裏面の様子
リンデン,ハーブ
花には虫がよく集まり「蜜源」となる
リンデン,実,画像,せいようぼだいじゅ
花の後には実ができ始め・・・
せいようしなのき,果実,せいようぼだいじゅ
秋には褐色に熟す 
セイヨウシナノキ,紅葉,黄葉,せいようぼだいじゅ
紅葉の様子
リンデン,幹,画像,せいようぼだいじゅ
樹皮の様子

 

【セイヨウボダイジュとは】

・ヨーロッパ中南部に広く分布するシナノキ科の落葉樹。シナノキの雑種で中世ヨーロッパでは「自由」を象徴する木とされた。日本では時に「リンデン」と呼ばれ公園や街路に植栽される。シューベルトの「リンデンバウム」は、この木のこと。

 

・釈迦が悟りを啓いたとするのはインドボダイジュの下であり、本種との直接的な関連はない。 

 

・セイヨウボダイジュの開花は5~6月で、直径1.5~3センチほどのクリーム色の花が複数集まって咲く。花弁と萼はともに5枚で、多数ある雄しべは花弁の外へ広がり、一般にボダイジュよりも大きく開く。基部には近縁種同様にヘラ形の苞葉がある。

 

・花には微香があり、虫がよく集まる蜜源樹木となっている。花は葉ともに「コモンライム」の名でハーブとして流通する。雌雄同株で花に雌雄の別はなく、花の後には球形の果実ができ、10月に熟す。

 

・セイヨウボダイジュの葉は直径6~15センチの大きなハート形で左右非対称。質は薄く、縁には不揃いなギザギザがある。似たような木にフユボダイジュがあるが、葉は本種の方が大きく、秋の黄葉が美しい。また、枝葉の全体に粗い毛があるためゴワゴワした印象がある。

 

・原産地では樹高30mを超える巨木となるが、日本での樹高は5~15mほど。樹皮は暗い褐色で、樹齢を重ねると縦に裂け目を生じる。樹皮から採取する繊維は工芸品など様々な用途に使用され、「千の用途のある木」と呼ばれる

 

【セイヨウボダイジュの育て方のポイント】

・フユボダイジュよりも耐寒性が低いが、北海道中南部以南であれば植栽できる。大気汚染や塩害には強い。

 

・湿気のある肥沃地を好む。

 

・樹形は端正で、枝は長く垂れ下がる。基本的には大木となるため、一般家庭には向かない。 

 

【セイヨウボダイジュに似ている木】

シナノキ

 セイヨウボダイジュよりも葉は小さくて光沢がある。

 

インドボダイジュ

 インドや東南アジアの熱帯を原産とするクワ科の常緑樹。釈迦がこの木の下で悟りを開いたとされる。セイヨウボダイジュとは名前以外に関連はない。

 

ボダイジュ

 

オオバボダイジュ

印度菩提樹,画像
インドボダイジュ

セイヨウボダイジュの基本データ

 

【分類】シナノキ科 シナノキ属

    落葉広葉 高木

【漢字】西洋菩提樹

    (せいようぼだいじゅ)

【別名】ナツボダイジュ(夏菩提樹)

    セイヨウシナノキ

【学名】Tilia platyphyllos

【英名】Linden tree

    Broad-leaved lime

    Bigleaf linden

【成長】やや早い

【移植】簡単

【高さ】5m~35m

【用途】公園/街路樹/シンボルツリー

【値段】3000円~

 

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