アセビ(馬酔木)

Japanese andromeda

馬酔木,花言葉
毒があることで知られるが花言葉は「清純な心」...花にも毒がある
ピンク色のアセビ
ピンクの花が咲くアセビ(クリスマスチアーなど)は人気が高い
葉が赤い馬酔木
アセビの新葉は赤みを帯びる
アセビ,葉,画像
成葉は皮質で艶々している
アセビの葉 特徴
葉の裏面は白っぽい
馬酔木,種子,実
夏になるとグリンピースのような実が目立ち始め・・・
馬酔木,実,画像
10月頃に黒く熟す。中の種を播けば発芽するものの、成長は遅い
アセビの木,ツボミ,画像
実が熟す頃、翌春に向けた蕾ができる(初冬の様子)
アセビ,白とピンク
庭の名脇役であるアセビは日陰の植栽や・・・
Japanese garden trees
和風庭園の生垣などとして扱われるが・・・
Japanese andromeda,garden,tree
放置すれば樹高は5mを超えることも(芽出しの頃の様子)
Japanese andromeda,trunk
樹齢を重ねたアセビの樹皮は捩れる

 

【アセビとは】

・山形県及び宮城県以南の本州、四国及び九州に分布するツツジの仲間。日本特産の常緑低木で、やや乾燥した林地や砂礫地、山の尾根などに群生することが多い。木全体に毒性があり他の動植物を寄せ付けないことからアセビだらけの景色を作るため、観光名所には奈良の春日大社や奈良公園などがある。

 

・万葉集にもその名が登場するほど古くから日本の庭園に使われており、灯篭や庭石の傍に植えるのが最も似合うが、花も葉も明るめであり、洋風の庭にも違和感なく使われる。

 

・呼び名はアセビ、アセボ、アシビと人によって地方によって様々で、何が正しいのかしばしば混乱を招く。英語名に含まれるアンドロメダは欧米に咲く別の花のことであり、日本固有の本種がアンドロメダに似ているため名付けられた。

 

・2月~4月になると枝先から多数垂れ下がるように花が咲く。花の直径は6~8ミリほどで、口のところが5つに浅く裂ける。自生するアセビの花色は白が基本だが稀に薄紅色のものがあり、園芸用としてはより人気が高い。また、花びらの付け根にある萼の色は個体によって薄紅色になったり黄緑色になったりと面白い。

 

・花の後にできるアセビの実は直径5ミリほど。ぶら下がっているように見えるが、熟すと上向きに開き(くす玉の逆!)、中から種子がこぼれ落ちる。実が熟す頃になると来春に向けた蕾ができており、アセビを見慣れない初心者では実と蕾を見分けるのが難しくなる。

 

・葉は枝先にまとまって付いているように見えるが、実際は互い違いに生じている。長さは3~7センチほどで両面とも毛はなく、ツルツルした感じになる。アセビの落ち葉には他の植物の成長を抑制する物質が含まれており、アセビの下では他の植物が育ちにくい。葉を煎じて畑などに散布すれば殺虫剤として使うこともできる。

 

 

・幹は株立ち状になるのが普通で、樹齢を重ねるとネジキのように捩れた感じになる。樹皮は赤みを帯び、縦に筋が入る。

 

・漢字名のとおり、馬がアセビの枝葉を食べると呼吸中枢が侵され、酔ったように脚が不自由になることから「アシビ(足痺れ)」の別名があるという。アセビという名前も「悪し実(あしみ)」から転じたとする説があり、こうした名の由来はシキミに似る。

 

・アセビの葉、花、枝に毒性(アセボトキシン/グラヤノイド)があり、アセビの葉を誤食すると嘔吐や痙攣といった症状が起き、花で作った蜂蜜で中毒を起こした例もある。 

 

 

【アセビの育て方のポイント】

・常緑樹としては寒さに強く、自然分布より北の青森や北海道南部でも植栽できる。

 

・大気汚染、潮風、乾燥にも強く、相当条件の悪い場所にも植えられる。ただし、直射日光や西日には弱く、適度な日陰の方が花も葉も美しい。

 

・病害虫に強い。上記のとおり毒性があることから一部の蛾(ヒョウモンエダシャク)以外は寄り付かないと考えられるが、風通しの悪い場所ではテッポウムシ、ハマキムシ、ボクトウガ、グンバイムシ、エカキムシ等の被害が見られることもある。

 

・枝分かれが多く、自然に樹形を整えるため、余り手をかけずに育てることができる。しかし、木全体の形としては、頭でっかちなものや、不恰好に育つものも多い。

 

・芽を出す力はあり、刈り込みに耐えるものの、成長は緩やかであり、刈り込みによって形をビシッと決めるような木ではない。手入れは、大きく飛び出した枝や、根元から出る「ひこばえ」、内部で枯れ込んだ枝を切除する程度にとどめたい。また、剪定で生じた枝葉は毒性があるため、適切に処理する必要がある。

 

・繁殖は実生、取り木、株分け、挿し木による。種を蒔けば発芽するが若木は成長が遅いため、本数を増やしたい場合は苗木を買った方が早い。ちなみに販売されいるアセビは挿し木で増やしているものが多い。

 

【アセビの品種】

・ヒマラヤアセビ

 大型の株になる品種。

 

・ヒメアセビ

 高さが60センチほどにとどまる矮性種。開花は通常のものより遅い4月で、葉は糸状になる。

 

・オキナワアセビ(リュウキュウアセビ)

 枝葉が密生し、大きめの花をつける品種。沖縄の山地や奄美大島に自生する。成長は原種より更に緩やか。

 

・斑入りアセビ

 葉の縁が白いフクリンアセビなど葉に模様が入る品種

 

・コウザンアセビ

 中国産で、新芽の赤がより美しい。

 

・ホナガアセビ

 花の穂が通常のものより長く、30センチ近くまで垂れ下がる品種。園芸品種ではなく自生種とされる。

 

・ウケザキアセビ

 全ての花が上向きに咲く珍しい品種で、京都の限られた地方に自生する。

 

・アケボノアセビ

 稀に自生する品種で、ピンクの花を咲かせる。

 

・ベニバナアセビ

 アケボノアセビのうち、よりピンク色が濃いもの。これとは逆にピンクが薄いものはウスベニアセビという。ピンク系のアセビには他にもダイセン、クリスマス・チアなどがあるが、花色には個体差があるため品種の見極めは難しい。

奄美馬酔木
アマミアセビ
絶滅危惧のアセビ 琉球
リュウキュウアセビ
アシビ 品種 ピンク花
「極紅」は強烈な赤花
アセビの種類
葉の縁に白いラインが入るのは「フクリンアセビ」

【アセビに似ている木】

ネジキ

 落葉樹だが、同じような花が咲く。

イチゴノキ

 冬にアセビに似たような花を咲かせるが、小さなイチゴのような実がなる。

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アセビの基本データ 

 

【分類】ツツジ科 アセビ属

    常緑広葉 低木/小高木      

【学名】Pieris japonica

【別名】アセボ/アシビ

    アセミ/ウマクワズ/シカクワズ

【成長】やや遅い

【移植】簡単

【高さ】1m~9m

【用途】花木/公園/盆栽

【値段】800円~