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オタフクナンテン/おたふくなんてん

Otafuku-nantenn(Nandina)

おたふくなんてん,植え方
赤い葉の美しさが特徴的なオタフクナンテン 

 

【オタフクナンテンとは】

・日本の暖地及び中国を原産地とするナンテンの園芸品種で、江戸時代に作出された。

 

・背が高くならない「矮性」の品種で扱いやすいことや赤い葉が美しいため、植栽に趣を添えるカラーリーフとして公園やショッピングモール等の植え込み等に幅広く利用される。

 

・狭いスペースでも楽しめるため、ナンテンの代用品として一般家庭での人気も高い。

 

・ナンテンと異なって花は咲きにくく、実もなりにくい。良くも悪くも一年中、同じような雰囲気を保つ。 

おたふくなんてん
オタフクナンテンの新葉
オタフクナンテン,育て方,おたふくなんてん
初夏には葉の色が落ちる
おかめなんてんの木
夏の様子

 

・葉は長さ3~8センチの小葉が組み合わさって生じるように見えるが、細い枝から互い違いに出る。質感はナンテンに似るが、枝葉はナンテンよりも密生する。

 

・主だった幹はなく細い枝が直立し、株立ち状になることも多い。葉は赤みがかった緑色で秋以降は鮮やかに紅葉するが、盛夏と厳冬期は色褪せる。 

オタフクナンテン,特徴,おたふくなんてん
秋以降は深い紅になる
おかめなんてん,葉っぱ
冬季の様子

 

・オタフクナンテンという名前は、ナンテンに比べて丸みを帯びる葉の様子を「おたふく(=頬が丸く張り出した女性)」になぞらえたもの。同様の意味を持つオカメナンテンという別名もある。

 

・ナンテンが「難を転じる」縁起の良い木であることはよく知られるが、「お多福」が加わったより縁起の良い木として販売を促進したものであろう。

植え込み,オタフクナンテン,おたふくなんてん
複数の株をまとめて植えることが多い
おたふくなんてん,特徴,オタフクナンテン
幹は灰白色で、直径は1センチ以内

【オタフクナンテンの育て方のポイント】

・半日陰程度の場所を好み、日差しの強い場所では葉焼けを起こす。また、完全な日陰では葉の色が悪くなり、生育も不良となる。

 

・成長は遅く、手間がかからない。放任気味に育てても自然に整った樹形になる。背丈も大きくならないため数年に一度の剪定でも管理できる。病害虫にも強い。

 

・耐寒性や耐暑性はあるが、盛夏や厳冬期には葉の色がくすむ。また、乾燥には強いが、寒さにはやや弱く、特に寒風にあたる場所では葉が黒ずむこともある。 

オタフクナンテンの基本データ

 

【分類】メギ科 ナンテン属

    常緑広葉 低木

【漢字】御多福南天(おたふくなんてん)

【別名】オカメナンテン/ゴシキナンテン

【学名】Nandia domestica 

    'Otafukunanten'

【英名】Otafuku-nantenn(Nandina)

【成長】遅い

【移植】簡単

【高さ】0.2m~0.6m

【用途】下草/グランドカバー

【値段】600円~

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