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アマナツ/あまなつ/甘夏

Kawano-natsudaidai orange

ナツミカンの種類
甘夏はナツミカンの変種 

 

【アマナツとは】

・大分県の果樹園で発見されたナツミカン(ナツダイダイ)の一品種。ナツミカンよりも酸味が少なく、「甘いナツミカン(ナツダイダイ)」という意味で、アマナツと名付けられた。

 

・アマナツが品種として登録されたのは1950年のこと。一般的なナツミカンよりも食べやすいことから、現代ではナツミカンの主力品種となっている。

 

・開花は4~5月。枝先付近にある葉の脇に、香りのある小さな白い花を咲かせる。花弁と萼は各5枚でやや厚く、花の中央に長い花柱(雌しべ)が、その周囲に多数の雄しべがある。

甘夏の葉,あまなつ
葉の様子
あまなつの木
裏面の様子

 

・アマナツの葉は長さ6~10センチの楕円形で先端は鈍く尖り、縁には浅いギザギザがある。表面には他の柑橘類と同様に腺点と呼ばれる微細な穴が多く、葉柄の翼は基部に向かって狭くなるのが特徴。

 

・樹高は最大5~6mで枝を広げる。 

あまなつみかん
未熟な果実の様子
Kawano-natsudaidai orange
果実は直径10センチ前後になる
あまなつの実
ナツミカンよりも食べやすい

 

・アマナツの実は直径12~15センチの扁平な球形。果皮は厚めでオレンジ色が美しく、果肉には爽やかな風味がある。生食のほか、ジュース、缶詰、ジャムなどにして食用する。

甘夏の木,あまなつ
枝葉は鬱蒼としやすく、定期的な管理が必要

【アマナツの育て方のポイント】

・樹木としては丈夫であり病害虫も少ない。

 

・日当たりと排水の良い場所を好む。

 

・九州地方が主な産地であり、年間の平均気温が16.5℃以上の地域で育てるのが望ましい。寒い地域では寒害を受けやすく、実が熟す前に落下したり、酸味が強くなったりしやすい。

 

・枝葉が鬱蒼としやすいため定期的に剪定して通風や日照を確保できるようにしたい。

アマナツの基本データ

 

【分類】ミカン科/ミカン属

    常緑広葉/小高木

【学名】Citrus natsudaidai 

【別名】川野夏橙 

    アマナツミカン

【成長】やや早い

【移植】簡単

【高さ】5~6m

【用途】果樹

【値段】2000円~

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