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アメリカヒイラギ/あめりかひいらぎ/亜米利加柊

American Holly 

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アメリカヒイラギはクリスマス飾りに使う

 

【アメリカヒイラギとは】

・北アメリカ東部~北部を原産地とするモチノキ科の常緑樹。冬にできる赤い果実が美しく、セイヨウヒイラギシナヒイラギと共に、「ホリー」と呼ばれてクリスマスの飾りに使われる。

 

・節分に使う日本のヒイラギとは科や属が異なる別物だが、ヒイラギと同じように葉がトゲトゲになり、アメリカ生まれであるためアメリカヒイラギと呼ばれる。

 

・セイヨウヒイラギと混乱しやすいが、アメリカには本来セイヨウヒイラギがなく、本種をクリスマス飾りとして代用したとされる。

アメリカヒイラギの新芽,あめりかひいらぎ
アメリカヒイラギの新葉は黄色っぽい
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シナヒイラギよりも光沢がなく、マットな印象の葉(3月)
あめりかひいらぎ,くりすます
葉の裏側は黄色っぽい

 

・他の「~ヒイラギ」と同様で、若い木には縁に棘があり、老木では棘がなくなるのが一般的。葉の棘はセイヨウヒイラギに比べるとまばらで短い。

 

・葉は長さ5~10センチの長楕円形で厚い革質。表面の光沢はシナヒイラギに比べると乏しく、見分けるポイントになる。

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開花は初夏で花言葉は「清廉」(雌花)
めばな,メバナ
アメリカヒイラギの雌花
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アメリカヒイラギの雄花

 

・アメリカヒイラギの開花は初夏(5~6月)で、その年に伸びた枝の葉の脇に白い五弁花を咲かせる。雌雄異株で雄株には雄花が、雌株には雌花が咲く。

 

・花の後には球形の果実ができ、晩秋(10~11月)に赤く熟し、条件がよければ翌年の初夏のころまで枝に残る。ちなみに日本のヒイラギは冬に開花し、果実の色は黒っぽい。

アメリカヒイラギの木,あめりかひいらぎ
雌花の後には実ができる
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実の直径は8ミリほど
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一部の実は翌年の新葉が出揃う頃まで枝に残る
ヒイラギ,種類
条件が良ければ20mを超える大木となる

 

・樹皮は灰褐色で滑らか。割れは比較的少ないが、樹齢を重ねると縦に皺が入る。日本に見られる個体の幹は直径20~60センチほどが多い。

アメリカヒイラギ,種類,特徴
樹皮はモチノキに似る

【アメリカヒイラギの育て方のポイント】

・原産地は海岸付近や湿気の多い山林であり、乾燥に弱い。

 

・ある程度の日陰に耐え、土質はそれほど選ばずに育つ。

 

・風通しの悪い場所ではカイガラムシの被害にあうこともあるが、基本的には病害虫に強い。

 

・葉には大きめの棘があるが触ってもそれほど痛くはない。

 

・赤い実がなるのは雌の木のみであるため、クリスマスリース用に植える場合は雌株を植える必要がある。

 

【アメリカヒイラギの品種】

・葉の形が異なるペルニーなどがある。  

アメリカヒイラギの種類
アメリカヒイラギ ペルニー

 

【アメリカヒイラギに似ている木】

 シナヒイラギ(ヒイラギモチ)

 セイヨウヒイラギ ヒイラギ

 ヒイラギモクセイ ヒイラギナンテン 

 

【アメリカヒイラギとセイヨウヒイラギ】

・両者はよく似るが、セイヨウヒイラギはアメリカヒイラギよりも鋸歯(葉の縁のギザギザ)が大きくて鋭く、その数も多い。

見分け方,あめりかひいらぎ
セイヨウヒイラギ
違いと見分け方
アメリカヒイラギ

アメリカヒイラギの基本データ

 

【分類】モチノキ科 モチノキ属

    常緑広葉 高木

【漢字】亜米利加柊(あめりかひいらぎ)

【別名】アメリカンホーリー

    アメリカヒイラギモチ

【学名】Ilex opaca 

【英名】American Holly

【成長】やや遅い

【移植】簡単

【高さ】10~25m

【用途】クリスマス飾り/垣根/切花

【値段】500円~

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