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アカガシ/あかがし/赤樫

Japanese evergreen red oak

カシの種類,赤樫,アカガシ
カシの仲間ではもっとも大きな葉を持つ
あかがし,樹木
アカガシの冬芽は厚い皮に守られる
赤樫の新芽,画像
新芽は赤味を帯びる
japanese evergreen oak,picture
葉の裏側の様子
アカガシの木
放任すれば枝葉が繁茂し、大木となる
樫の種類,あかがし
剪定されたアカガシ
赤樫,どんぐり
ドングリの帽子には横輪がある
ドングリの木,アカガシ,あかがし
アカガシのドングリは食用になる
赤樫
樹皮が赤いのではなく、材(内部)が赤い
赤樫,あかがし
アカガシの巨木は神が宿るほどの貫禄がある

【アカガシとは】

・中部以西の本州、四国及び九州に分布するブナ科コナラ属の常緑樹。いわゆるカシの一種で、シラカシアラカシウバメガシイチイガシなど他のカシ類に比べると木材の赤みが強いこと、あるいは若い枝葉に赤褐色の毛があることからアカガシ(赤樫)と名付けられた。日本以外では中国や韓国に分布する。

 

・主に平地や丘陵に分布するカシだが、ブナと共に内陸の山地にも見られる。木材としての利用が中心であり、庭木としての流通は少ないが、神社や大きな屋敷では過去に植栽されたものが巨木となっている例がある。関東ではあまり馴染みのないカシであり、植栽数は東日本よりも西日本が多い。

 

・材はシラカシよりも優良とされ、利用頻度がより高い。国産材の中ではリュウキュウコクタンやイスノキに次いで硬く、建築はもとより高級な木刀、拍子木、下駄の歯、楽器(三味線のサオ)、船舶(艪など)、ソロバンの珠、漆器の木地、山車の車輪、カンナの台など幅広く使われる。縄文時代には石斧の柄に、弥生時代には鍬などの農具に使われ、古墳時代には重量物を運搬するための大きなソリ(修羅)に使われていたことが遺跡から判明している。

 

・葉は長さ7~20センチ、幅3~5センチの楕円形で長い葉柄があり、カシの仲間では最大となる。肉厚で表面に光沢があり、裏面は淡い緑色で両面ともに毛はなく、葉脈が目立つ。枝から互い違いに生じて先端は急に幅が狭くなり、緩やかに尖る。時に左右非対称で上半分が緩やかに波打ち、乾燥すると赤くなるという特徴がある。雰囲気はツクバネガシに似るが、葉の縁にギザギザがなく、他のカシよりも明らかに葉が大きいことが見分けのポイント。

 

・雌雄同株で、4~6月になると雌雄ぞれぞれの花を咲かせる。花は他のカシと同様で、雄花は小さな白い花がクリのように集まって穂状に垂れ下がり、雌花は雄花よりも上部にある葉の付け根に2~5個ずつ直立する。雌花の後には1年半近くの時を経てドングリができる。

 

・ドングリは直径2センチほどでシラカシよりも大きく、真ん丸あるいは楕円形になる。中程まで帽子(殻斗)で覆われ、殻斗には毛が密生し、シラカシと同じような環状の模様がある。10~11月に熟せば食用となり、アク抜きした後に砕いて餅などにする。

 

・別名はオオガシであり、カシの仲間では最も大きく成長し、幹は直径2.5mほどになる。樹皮は灰黒色で分厚く、成長すると鱗状に割れ目ができて剥離し、地衣類が付着して斑模様になることが多い。樹皮は皮なめしに使われる。

 

【アカガシの育て方のポイント】

・大木となって枝葉が繁茂しやすいが、強い剪定にも耐えるため維持管理しやすい。中国地方では枝葉を短くした棒状のアカガシを「棒ガシ」と呼んで列植する風習があった。剪定の適期は春。一般的には雄大な樹姿を観賞するため、大木を単独で植えて庭の主木(シンボルツリー)とする。

 

・排気ガスや煙害にも強く、丈夫な性質を持つ。温暖な場所を好むがカシの中では耐寒性や耐凍性が高く、東北地方の南部以南、標高800m程度まで耐えられる。

 

・日当たりのよい肥沃な土地を好み、痩せ地では育ちが悪いが、幼樹は日陰を好み、成木でも半日陰なら耐えられる。環境の良い場所では樹形が円形になる。

 

【アカガシに似ている木】

・カシとしては葉色が明るくて大きい。葉の形状からマテバシイシリブカガシタブノキに間違われることが多い。

 

アラカシと語感が似ているが、葉の色合い、大きさ、質感はまったく異なる。

アカガシの基本データ

 

【分類】ブナ科 コナラ属

    常緑広葉 高木

【学名】Quercus acuta

【別名】オオバガシ/オオガシ

【成長】やや早い

【移植】簡単(大木でも比較的容易)

【高さ】8m~25m

【用途】公園/寺社

【値段】300円~