フキ/ふき/蕗

Japanese Butter bur

フキ,植物
蕗の薹(ふきのとう)は春の訪れを告げる
ふきのとう,芽出し
早春、地上に顔を出すのは苞に覆われた新芽
ふきのとう,植物
暖かさが増すにつれて苞が外れる
フキ,山菜,特徴
新葉が開くと隠れていた蕾が顔を出す
フキの蕾
食用するのはコレ フキはゴボウと共に最も古い日本特産の野菜の一つ
とうがたつ,意味
「薹(とう)が立つ」と食べ頃は過ぎている
蕗の開花
小さな花が少しずつ咲いていく
雌雄
フキの雌花
フキノトウ,植物
花の後の様子
ふき,草
展開前の新葉の様子
蕗の葉
葉も食用となり、旬は4~6月
蕗の葉
フキの葉
フキの葉,画像
全体に毛があるが、葉の裏面は特に目立つ
フキの茎
葉柄も佃煮の「きゃらぶき」になる

【フキとは】

・本州、四国及び九州に自生するキク科の多年草。湿気の多い半日陰地を好み、山野や川の土手、道端などに見られる。フキノトウと呼ばれる花茎には独特の風味と香りがあり、平安時代に編纂された「延喜式」にも登場するほど古くから食用として栽培される。

 

・フキは数少ない日本原産の野菜だが中国や朝鮮半島にも分布し、中国では「蜂斗菜」と呼んで、根を解毒や痰切りなどの薬用とする。日本での漢字表記は蕗、苳、款苳、菜蕗など。ヤマブキ、フウキ、フキンポ、タンバなどの別名及び地方名がある。

 

・フキの語源には諸説あり、冬に黄色い花が咲くことに由来するフユキ(冬黄)が転訛したものとする説や、大きな葉をトイレットペーパー代わり使ったことに由来するフキ(拭き)からきたとする説などが知られる。「蕗の薹(ふきのとう)」は蕾をつけた花茎の姿を「塔」に見立てたもの。

 

・早春、まず初めに地上へ現れるのは鱗状の「苞」で覆われた花穂。幾重もの苞を纏って春の訪れを告げるその様は、フクジュソウにも通じる趣があり、生け花の花材にも使われる。「フキの芽」「フキの花」「蕗のしうとめ」「蕗味噌」などは春の季語。雪深い地域では残雪の下で育ち、モヤシのようになる。

 

・気温が上がって苞が開くと花茎が伸び出し、その先端に画像のような小花が密生する。雌雄異株で雄株には淡い黄色の雄花が、雌株には白い雌花が咲き、開花期の花茎は30センチほどの高さになる。この状態を「薹が立つ(とうがたつ)」と呼び、食べ頃を過ぎた様を表す。花弁のように見えるのは萼であり、花弁はない。雄花は開花後に枯れるが、雌花の後にはタンポポのような綿毛のある、痩せた果実ができる。

 

・食用となるのは蕾のうちに採取した花茎(フキノトウ)で、生のまま天婦羅にして食べることもあるが、茎はアクが強いため、普通はアク抜きが必要となる。一般的に自生のフキノトウはアクが強く、栽培品はクセが少ない。また、湿気の多い場所で育ったフキはより太く、味わい深いものになる。

 

・花が終わると多肉質の葉柄が根から直接伸び始め、その先に葉が開いて傘状になる。葉は直径15~40センチ大の丸型で全体に白っぽい綿毛を生じる。葉柄は30~90センチほどになるが、若い葉柄は「きゃらぶき」として食用とする。主な生産地は愛知県で、早生フキが多い。 

 

【フキの開花時期】

・2~4月

 

【フキの花の色】

・白(雌花)、黄色(雄花)

 

【フキの背丈】

・~30cm

 

【フキの品種】

・斑入りフキ

 葉に白やクリーム色の模様が入る品種。主に観賞用とする。

蕗の品種
斑入りフキ

 

アキタブキ 

 秋田以北の東北地方及び北海道に自生する変種で、フキと同様に食用として商業栽培、加工される。葉や茎はフキよりも遥かに大きく、県の花に指定している秋田県の「秋田音頭」では、唐傘代わりになると歌う。アイヌの伝承に登場するコロボックルは「フキの葉の下の人」という意味。  

蕗の葉っぱ,傘
アキタブキは傘になるほど大きい
果実
アキタブキの実

【フキに似ている植物】

・ハリブキ

 亜高山帯の林内に自生する落葉低木で、茎や葉に多数のトゲがある。葉がフキに似るとして名付けられたが、手のひら状に7~9つに裂けるハリブキの葉は、さほどフキに似ていない。別名はクマダラ、ジゴクバラなど。東北では近縁のヒロハハリブキが優勢。

 

ワサビ

 太い根茎をおろして香辛料にすることで知られるアブラナ科の多年草。フキと似たような葉を持つ。

フキの基本データ

 

【分 類】キク科/フキ属

     多年草 

【漢 字】蕗/苳(ふき)

【別 名】フキノトウ/ヤマブキ

     フウキ/フキンポ

     タンバ/ゑにす/クゼマメ

【学 名】Petasites japonicus

【英 名】Japanese Butterbur

【開花期】2~4月

【花の色】白(雌花)、黄色(雄花) 

【草 丈】~30cm