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フユイチゴ

漢字表記:冬苺(ふゆいちご)

別  名:カンイチゴ(寒苺)

     ルブス 

学  名:Rubus buergeri

英  名:Huyu ichigo

     (Buerger raspberry)

食べ方,ふゆいちご
冬にできる実は食べられる
ふゆいちご,植物
蔓が匍匐して広がり、群生することが多い
冬苺,開花
フユイチゴの花は上向きに咲く
カンイチゴ,寒苺
花の後には苺ができ始め・・・
winter strawberry in Japan
冬の間じゅう収穫が楽しめる
かんいちご
果実の裏側には大きめの萼がある
ふゆいちご,葉
葉は3~5つに浅く裂けるが・・・
冬イチゴの葉
真ん丸のものもある
植物
裏面は短毛が密生し、白っぽく見える
キイチゴの仲間
枝にも毛が密生し、小さなトゲもある

【フユイチゴとは】

・千葉県以西の本州、四国及び九州に分布するキイチゴの仲間。果実が冬に熟すためフユイチゴと命名された。自生するのは冬季でも積雪のないような低山の林床だが、殺風景な季節に緑色の葉と赤い実のコントラストが美しく、寄せ植えやグランドカバーとして庭園に使われる。日本以外では中国や朝鮮半島に分布。

 

・フユイチゴの開花は8~10月で、葉の脇から伸びた花茎に直径1センチ大の白い花が5~10輪ほど、時期をずらしながらまばらに咲き続ける。花には長さ7~9ミリの花弁と一回り大きな萼が5枚ずつあり、中央には多数の雌しべと雄しべが突き出す。萼や花柄にはクリーム色をした長い毛がある。

 

・果実は直径1センチほどの球形で、水分の多い小さな果実が多数集まった、集合果と呼ばれるタイプのもの。果実が赤く熟すのは11月から翌春で味は甘酸っぱく、生食のほかジャムやジュースにして食用される。

 

・葉は直径5~10センチのハート形に近い丸で、枝から互い違いに生じる。縁は浅く3~5つに裂け、表面は毛が少なくやや光沢があるが、裏面や茎には曲がった短い毛が密生している。基本種の葉は濃緑だが、近年は白い模様が入る品種(三光曙斑=クラシックホワイト)の人気が高い。環境によっては晩秋に赤や黄褐色に色付く。

 

・枝は横へ長く匍匐し、着地した先で新たな苗を作りながら増えていく。草のような雰囲気だが、古い茎は木質になり、冬季でも地上部が残って葉が青々としているため「木」に分類される。個体によっては茎に小さなトゲがある、指で触れてもさほど痛くない。

 

【フユイチゴの育て方のポイント】

・耐寒性や耐暑性があり、土質を選ばずに育つが、自生するのは大きな木の下で日陰になるような場所が多い。強い日差しや霜にはやや弱く、葉が傷んだり、冬季に葉を落としたりすることもある。

 

・匍匐茎によって増えるが、成長は緩やかであり、剪定が追い付かないほど繁茂することはない。病害虫にも強い。

 

・安定的に開花、結実させるには月に一度ほど肥料を施した方がよい。 

 

【フユイチゴの品種】

・マルバフユイチゴ

 フユイチゴと同じ地域に分布するが、葉がまるく、表面に著しいシワがある。花や実はフユイチゴよりもやや早い。 

 

・コバノフユイチゴ 

 葉がより小型で、全体に刺が密生するもの。杉林の中に多い。

 

・オオフユイチゴ

 葉がやや大きく、茎や葉の裏面に毛が多い。

 

・ミヤマフユイチゴ

 フユイチゴよりも海抜の高い地域に分布する品種。葉の先端が尖り、葉の毛が少ない。フユイチゴとの交配種であるアイノコフユイチゴもある。 

フユイチゴの基本データ

 

【分類】バラ科 キイチゴ属

    常緑広葉 小低木  

【成長】やや遅い

【移植】簡単 

【高さ】~20cm

【用途】果樹/グランドカバー

【値段】1,500円~

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