庭木図鑑 植木ペディア > クロヅル

クロヅル/くろづる/黒蔓

Kuro-zuru

特徴,花
「黒蔓」のツルは赤い
くろづる,植物
葉は長さ10センチ以上になる
くろづる,葉
裏面の様子
くろづる,べにづる
秋にはイタドリのような実ができる
黒蔓,植物
クロヅルの蔓

【クロヅルとは】

・本州(福井県以北の日本海側、紀伊半島、中国地方など)、四国及び九州の一部地域に分布するニシキギ科のツル性植物。深山の林縁や日当たりのよい櫟地に自生し、夏にマサキに似た花を咲かせる。日本以外では朝鮮半島や中国東北部に分布。

 

・蔓は画像のような赤褐色であることが多く、「黒蔓」とはいえない。古くなると多少紫がかった褐色あるいは灰色になることから、クロヅルと呼ばれるという説もあるが、詳細は不明。地中にある根も赤みを帯びる。

 

・葉は大きな楕円形あるいは卵形で先端が尖り、蔓から互い違いに生じる。長さ5~15センチ、幅4~10センチほどで縁には整然としたギザギザがある。葉の付け根にある托葉は線形で、葉の展開後、早い時期に落下するのが特徴。若い枝の断面はやや角ばっている。、

 

・クロヅルの開花は7~8月で、枝先に伸びた円錐状の花序に、クリーム色の花が集まって咲く。雌雄同株で花には両性花と雄花があるが、いずれも花弁と萼は5枚ずつある。直径4~6ミリほどの小さな花だが、多数が集まるため開花期にはかなり目立つ。花序の枝に微毛があるのが、近縁種コバノクロヅルとの大きな違い。

 

・花の後にはイタドリオニドコロツルドクダミなどに似た直径1~2センチの果実ができる。果実には三つの翼があって両端がへこみ、基部はハート型になる。でき始めは緑色だが時折、赤みを帯びるものもあり、9~10月になると褐色に熟す。果実には種子1粒を含むが、他のニシキギ科に見られるような朱色の仮種皮はない。

 

・クロヅルの別名にベニヅルがあるが、生け花の世界でいう「ベニヅル」はサルナシの変種であるコクワヅルを示すことが多い。ベニヅルと呼ばれる植物には他にもアオツヅラフジやオオツヅラフジ、ブドウがある。

 

【クロヅルの育て方のポイント】

・やや寒冷な場所を好み、温暖な都市部では生育不良となりやすい。日向を好むが半日陰にも耐える。

 

・土壌を選ばずに育ち、多湿な場所でも育つ。

 

・幹はそれほど太くならないが、ツルの成長は早めであり、定期的な管理が必要。

 

【クロヅルの品種】

・コバノクロヅル

 九州南部及び屋久島に分布する品種。葉は本種より小さく、最長でも10センチほど。花や果実も本種より小さく、花序(果序)に微毛がない。

 

・ウラジロクロヅル

 葉の裏が特に白っぽい品種。

クロヅルの基本データ

 

【分類】ニシキギ科 クロヅル属

    落葉広葉/つる性

【別名】ベニヅル/アカネヅル

【学名】Tripterygium wilfordii 

【成長】やや早い

【移植】根を掘り起こすのが困難

【高さ】5m~10m

【用途】棚/トレリス

【値段】