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キヅタ/きづた/木蔦
Japanese ivy
【キヅタとは】
・日本全国に見られる常緑性のつる植物。都市近郊の藪などにも普通に見られる代表的なツタで、茎から出る無数の根によって他の木や岩に絡みついて成長する。
・若いキヅタの葉はトウカエデのように三つに裂け、花が咲くような古いキヅタの葉は裂け目のない卵型となる。
・10月頃に画像のような五弁の花を咲かせる。同じウコギ科のヤツデに似たボール状で、咲き始めは紫色を帯びて美しい。花の後には直径8ミリほどの実ができ、翌春に黒紫色に熟す。
・常緑性で冬でも緑色の葉を持つ本種を「フユヅタ(冬蔦)」と呼ぶのに対し、紅葉が美しい落葉性のツタを「ナツヅタ(夏蔦)」と呼ぶことが多い。本種は鬱蒼としやすいため、好んで庭に用いられることは稀である。
・ヘデラへリックスなど多様な品種が出回る「アイビー」はヨーロッパや西アジアを原産とし、「セイヨウキヅタ」と呼ばれる。
【育て方のポイント】
・土質や湿度を問わず丈夫に育ち、枝葉が密生しやすい。あえて庭に植える際は、強めの剪定を繰り返すことで、他の樹木への悪影響を抑える必要がある。
・若木のうちは開花しにくい。
キヅタの基本データ
【分類】ウコギ科 キヅタ属
常緑つる性広葉
【学名】Hedera rhombea
【別名】フユヅタ/オカメヅタ/キズタ
【成長】やや遅い
【移植】実生や挿し木で増やすのが一般的
【高さ】5m~10m
【用途】土留め/壁面緑化
【値段】200円~