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アオツヅラフジ/あおつづらふじ/青葛藤

Queen coralbead 

あおつづらふじ,特徴
山野や道端で普通に見られる蔓性植物
カミエビ,植物
アオツヅラフジの葉
かみえび,ツル,アオツヅラフジ
こうした形になるものもある(裏面)
青葛藤の開花時期
開花期の様子
あおつづらふじ,花
蔓や葉には短毛が多い
黒紫色の実がなる蔓
アオツヅラフジの果実
食中毒になる木の実,アオツヅラフジ
綺麗な実だが毒性があって食べられない
かみえび,植物
蔓は秋に黒くなる

【アオツヅラフジとは】

・北海道南部から沖縄まで日本全国に分布するアオツヅラフジ科のツル性木本。山野の藪や日当たりのよい野原の茂みなどで普通に見られ、日本以外でも台湾やフィリピンに自生する。

 

・アオツヅラフジの開花は6~8月。葉の付け根から伸びた花茎に、クリーム色をした小さな花が円錐状に集まって咲く。雌雄異株で雌株には雌花が、雄株には雄花が咲くが、いづれも直径3ミリほどで、花弁と萼が6個ずつある。

 

・雌花の後にできる果実は直径6~7ミリの球形で、ブドウのような房状になる。水分が多く、熟すと濃い藍色となって表面に粉を吹く。食用となるエビヅルやサンカクヅルに似ているがアオツヅラフジの果実は有毒であり、誤飲すると腎不全、呼吸中枢麻痺、心臓麻痺など重篤な症状を引き起こす。 

 

・葉は長さ3~12センチの薄い緑色で蔓から互い違いに生じる。葉の縁にギザギザはなく、広い卵形になるのが基本だが、画像のように浅く三つに裂けて自転車のサドルのような形になるものもあり、安定しない。落葉性であり冬季には蔓のみになる。

 

・アオツヅラフジは蔓を長く伸ばし、他物に絡まりながら3~4mほど育つが、草ではなく木の仲間であり、樹齢を重ねると自立して低木状となることがある。柔軟かつ耐久性があり、乾燥させたものを手籠や背負い籠、そして薩摩焼では花瓶や酒器の取っ手に利用する。

 

・本種及びオオツヅラフジの葉、根茎、蔓は生薬名を「防己(ぼうい)」といい、乾燥させて煎じたものを服用すれば利尿や鎮痛、消炎に効果があるとされるが、果実同様にトリロビン、マグノフロリンという有毒成分を含むため、素人が手を出すのは危険である。

 

・アオツヅラフジという名前は、蔓に青味のあるツヅラフジという意味。「ツヅラフジ」は強靭なこれらの蔓でツヅラ(昔話「舌切り雀」に登場するような蓋の付いた箱型の籠で衣装を入れる)を作ったこと、蔓がフジのように丈夫なことに由来する。

 

・別名の「カミエビ」は、エビヅル(現代でいうブドウ)を醸す(かもす)という意味で、アオツヅラフジの果実を酒造に用いたこと、あるいはエビヅルよりも果実の色が濃いことを意味する「上エビ」に由来するといった説がある。

 

【アオツヅラフジの育て方のポイント】

・放任すれば繁茂することや、株全体に毒性があることから庭に植える例は少ないが、日当たりの良い場所であれはどこでも育つ。

 

・他の樹木を傷めないよう棚やトレリスを作り、定期的に剪定して管理する必要がある。

 

【アオツヅラフジに似ている木】

・オオツヅラフジ(ツヅラフジ)

 関東地方以西の暖地に自生するツヅラフジ属の植物。葉は大きく、直径10センチ前後のハート形あるいは5~7つに裂けた形となる。両面ともに無毛だが裏面は粉白色になる。 

 

・イソヤマアオキ(コウシュウヤク)

 九州南部及び沖縄に自生するアオツヅラフジ属の常緑低木 

アオツヅラフジの基本データ

 

【分類】ツヅラフジ科 アオツヅラフジ属

    落葉 つる性

【別名】カミエビ

【学名】Cocculus orbiculatus

【成長】早い

【移植】簡単

【用途】棚/フェンス

【値段】