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イタチハギ/いたちはぎ/鼬萩
Desert false indigo
【イタチハギとは】
・北アメリカ(カナダ、アメリカ及びメキシコ)を原産とする落葉低木。乾燥や高温に強く、根に荒れ地を回復させる機能を持つことから、1912年に韓国を経由して日本へ渡来した。
・戦後、山林や水辺における土砂の流出を防ぐためさかんに植えられた。今日、各地の河川や道路、空き地に広がるのはこれが野生化したもの。花は綺麗だが生態系や景観を乱すおそれがあるとして、「日本の侵略的外来種ワースト100」に指定されており、自治体によっては駆除の対象となっている。
・イタチハギの開花時期は7月頃で、花は画像のような黒紫とオレンジ色からなる。花穂の様子をイタチの尻尾に、葉の雰囲気をハギにたててイタチハギと命名された。
・花は長さ8ミリほどの小花の集合体で、小花の一つ一つは蝶形だが、花弁は「旗弁」と呼ばれるものだけ。マメ科の他の植物よりシンプルな構造だが昆虫は集まり、「イタチハギはちみつ」なるものも市販されている。花言葉は「前向きな恋」など。
・花の後には長さ8ミリほどの小さなマメができ、中には種が1~2粒入っている。
・葉は5~10枚の小葉からなり、全体の長さは10~30センチほど。小葉は長楕円形で、ちぎると特有の香りがする。樹高は1m程度のものが多いが、最大で6mほどになるという。若い木の樹皮は緑色だが樹齢を重ねると灰褐色になる。
【イタチハギの育て方のポイント】
・性質は丈夫であり、放置しても育つが、手を入れないと樹形が乱れるため、定期的に剪定する必要がある。芽を出す力も強く、生垣として使うことができる。
・悪条件下でも育つため、法面や砂地の緑化に使用できる。
【イタチハギに似た木】
・エンジュ
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イタチハギの基本データ
【分類】マメ科/イタチハギ属
落葉広葉/低木
【漢字】鼬萩(いたちはぎ)
【別名】クロバナエンンジュ
【学名】Amorpha fruitcosa
【英名】Desert false indigo
【成長】早い
【移植】普通
【高さ】1~6m
【用途】公園/生垣/砂防/飼料
【値段】1000円~