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オオヤマザクラ/おおやまざくら/大山桜

Sargent's cherry

北海道のサクラ,おおやまざくら
北海道などの雪国に多く、別名をエゾヤマザクラという
エゾヤマザクラ,おおやまざくら
冬芽も含めて全てが赤みを帯びる
オオヤマザクラ,つぼみ
花柄はヤマザクラよりも短い(蕾の様子)
おおやまざくら,花
花はヤマザクラよりも艶やかで、変種も多い
大山桜,オオヤマザクラ
花は2~3輪がまとまって咲く
おおやまざくら,オオヤマザクラ
若木の様子
オオヤマザクラ,葉
葉はヤマザクラよりも大きい
おおやまざくら,オオヤマザクラ
葉の裏面の様子
果実,大山桜
オオヤマザクラのサクランボの様子
Sargent's cherry,fruits
サクランボは黒く熟す
オオヤマザクラ,紅葉
紅葉の様子
Sargent's cherry,Japan
オオヤマザクラの紅葉は美しい

【オオヤマザクラとは】

・北海道、中部以北の本州及び四国(石鎚山周辺のみ)に分布するバラ科の落葉樹。日本を代表するサクラであるヤマザクラの野生品種であり、花の色が濃く、葉がより大きいことを特徴とする。日本以外でも朝鮮半島やサハリンに分布が見られる。

 

・寒冷地のサクラであり、特にヤマザクラが天然分布しない北海道では代表的なサクラといえる。花見の名所である五稜郭、登別温泉、北海道神宮、旧御料牧場の二十間道路ほか、日本で最も遅い花見ができるという厚岸の国泰寺でも本種の活躍が見られる。

 

・オオヤマザクラの開花は葉の展開と同時あるいはその直前で4月~5月。北海道ではゴールデンウィーク明けになる。花は別名ベニヤマザクラのとおり赤紫色を帯び、直径3~4.5センチほどとヤマザクラよりも大きい。花弁は5枚で、一つの雌しべの周りを35個前後の雄しべが取り囲む。花芽の鱗片や若葉は手で触れるとネバネバする。

 

・若葉も赤みを帯び、開花期には木全体が赤く見える。成葉は長さ8~15センチで厚みがあり、裏面は多少白っぽいが、両面とも無毛である。葉の付け根付近がハート状に凹むことや、葉の縁にあるギザギザ(鋸歯)の間隔が狭いこと、小枝が赤紫色を帯びることがヤマザクラと本種を見分けるポイントになる。

 

・花の後にできるサクランボは直径1センチほどの球形で、夏になると黒紫色に熟す。野鳥は好んで食べるが人間の食用にはならない。

 

・オオヤマザクラは紅葉が美しく、庭園でも頻繁に利用されているが、個体や環境によっては赤くならず、黄色でとどまった後に落葉する場合がある。

 

・樹皮は栗色とも表現される明るい茶色で、光沢のある若木の幹は特に美しいが、樹齢を重ねると輪状の皺が目立つようになる。材は建築、家具、彫刻材、そして樺細工と呼ばれる独自の用途に使われる。

 

【オオヤマザクラの品種】

・ケオオヤマザクラ(毛大山桜)

 葉の裏面や葉脈上に細毛がある品種

 

・アケボノザクラ

 白花が咲く品種

 

・シダレオオヤマザクラ

 文字どおり枝が垂れる品種

 

・マツマエザクラ(松前)

 北海道の松前を中心に植栽される園芸品種で、5月中旬に大輪の花を咲かせる。ヤエコトブキ、ベニユタカなど多様な品種がある。 

 

おおやまざくらの種類
マツマエハヤザキ
松前桜,おおやまざくら
マツマエベニユタカ

【育て方のポイント】

・典型的な「陽樹」であり植栽は日向に限る。自生は山地であり、湿気のある日向がベスト。乾燥に強いが、肥沃な土地を好み、痩せ地では育ちが悪く、開花も望めない。

 

・樹形は箒状の末広がりになるのが普通。ソメイヨシノのように横枝が邪魔になることは少ないが、他のサクラ類同様、剪定に弱い上に移植も難しいため、雄大な樹形を楽しめる場所に植える必要がある。

 

 

・幹にコブができることがある。見付け次第、切除するのが望ましい。 

オオヤマザクラの基本データ

 

【分類】バラ科 サクラ属

    落葉広葉 高木

【学名】Prunus sargentii

【別名】ベニヤマザクラ/エゾヤマザクラ

【成長】やや遅い

【移植】難しい

【高さ】10m~15m

【用途】公園/街路樹/花材

【値段】1000円~