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オオデマリ/おおでまり/大手毬
Japanese Snowball
【オオデマリとは】
・スイカズラ科の落葉低木で、アジサイに似た球形の花を観賞するため庭園などに植栽される。日本あるいは中国に自生するという説、ヤブデマリの変種とする説があり、来歴ははっきりしない。
・開花は4~5月で、花は直径7~10センチほどの大きな鞠状になる。毬を形作るのは花弁が変化した「装飾花」と呼ばれるもの。アジサイの装飾花は萼片が変化したもので、よく見ると本来の花を見付けることができるが、オオデマリの雄しべや雌しべは埋もれており、果実もならない。
・秋になると葉が黄色や赤に変化して美しい。また、秋にも開花する個体や品種がある。
・オオデマリの枝は曲げやすく、編みこみやすいため加工品として使われる。
【育て方のポイント】
・日向を好むが半日陰でも花が咲く。
・土質を選ばず、丈夫に育つが、肥沃で水はけの良い場所が好ましい。
・病害虫の被害が少ない。
・成長が遅く芽を出す力も弱いため、剪定は好まない。その上、樹形が整いにくく、枝ぶりは雑然とした感じにせざるを得ない。
【オオデマリの品種】
・ステリーレ
春(5~6月)と秋(11月)に花が咲く園芸品種
・ピンクオオデマリ
ピンクの花を咲かせる品種(カームズピンクなど)
・ジェミニ
白とピンクの二色の花を咲かせる品種。ふたご座の星にちなむ。
【オオデマリに似ている木】
・コデマリ
オオデマリとセットで考えられがちだが、雰囲気だけ似た小さな花を咲かせる。バラ科でありオオデマリとは根本的に異なる。
・スノーボール(ビバーナム)は同じような花を咲かせるが葉の形が全く異なる。
オオデマリと似たような葉を持ち、同じように小花を密生させる。
同じような葉と花を持つが、オオデマリは花のすべてが装飾花になっている点がヤブデマリと異なる。
オオデマリの基本データ
【分類】レンプクソウ科 ガマズミ属
落葉広葉 低木
【学名】Viburnum plicatum
【別名】テマリバナ/ビブルナム
【成長】遅い
【移植】簡単
【高さ】1m~4m
【用途】花木/公園/切花
【値段】1000円~