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ウグイスカグラ/うぐいすかぐら/鶯神楽
Uguisukagura
(species of honeysuckle)
【ウグイスカグラとは】
・日本全国の山野に見られるスイカズラ科の落葉低木。庭の主役となるような木ではなく、かつては茶庭で使われる程度であったが、主張し過ぎない花や実が尊ばれ、雑木ブームとともに利用される機会が増えてきた。
・開花時期は4月頃で、葉の展開と共にラッパ型をしたピンク色の花を咲かせる。花の先端は5つに分かれる。
・葉は楕円形で毛はなく、枝から対になって生じる。春先は長さ1cm程度だが夏にかけてどんどん大きくなる。若い葉は縁が赤紫色を帯びることもある。
・初夏に紅く熟すグミのような実は甘みがあって生食できる。地方によって、アズキグミ、アズキイチゴ、マメイチゴなど様々な名前で呼ばれる。
・ウグイスカグラという雅な名の由来には諸説あるが、ウグイスがこの木の茂みに入り込んで隠れる様や、ウグイスがこの木の枝を渡り歩く姿を「神楽舞う」としたことなどによる。ウグイスが鳴く頃に開花するため、ウグイスノキという別名もある。
【育て方のポイント】
・ウグイスが枝の間に隠れるほど、徒長枝やひこばえが数多く発生する。剪定によく耐えるが、やたらに剪定すると風情がなくなるため、冬季に不要な枝を根元から切除するにとどめたい。
・日当たりと水はけの良い場所を好むが、適応力はあり、比較的土質を選ばずに育つ。
・白花と紅花が混同されて販売されることが多い。
・落葉の前の葉がやや見苦しい。
・繁殖は挿し木、実生による。
【品種、類似種との見分け方】
・ヤマウグイスカグラ~農家の庭先などで見かける「グミ」と呼ばれる品種。ウグイスカグラに似るが、葉の両面に毛がある。ウグイスカグラはヤマウグイスカグラの変種とされる。
・シロバナウグイスカグラ~花が白い。
・ひょうたんウグイスカグラ~実がひょうたん型
花や実に毛が多い品種。名前のとおり深山に自生する。
同じスイカズラ属の落葉樹で美しい実がなるが、毒があって食べられない。別名はキンギンボクだが、ヨメコロシなど物騒な俗名がある。
ウグイスカグラの基本データ
【分類】スイカズラ科/スイカズラ属
落葉広葉/低木
【学名】Lonicera gracilipes var. glabra
【別名】ウグイスノキ/ゴリョウゲ/グミ
【成長】早い
【移植】実生あるいは挿し木によるものが一般的。
【高さ】1m~3m
【用途】花木/公園/盆栽
【値段】1000円~