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イロハモミジ/いろはもみじ/伊呂波紅葉

Japanese maple

Japanese maple and bamboo
紅葉といえばイロハモミジ
いろはもみじ,ふゆめ,イロハカエデ
冬芽は二つ並んでできる
イロハモミジ 新芽 画像
新葉の展開と同時に開花する
モミジの花,カエデの花,画像
「楓の花」は晩春の季語
モミジの実 種子
花の後にはプロペラ付きの実ができる
イロハモミジ,いろはもみじ,画像
紅葉だけでなく新緑もよい
いろはかえで 葉っぱ
和風庭園の定番の一つ
モミジの垣根,いろはもみじ
垣根にされることもあるが・・・
Japanese maple tree
自然な姿が美しい
イロハモミジ,いろはかえで,写真
紅葉期の様子
もみじの種
翼果は翌春まで枝に残ることも
モミジ,幹
成長は早く、巨木も多い

【イロハモミジとは】

・福島県以西の本州、四国及び九州に分布するムクロジ科カエデ属の落葉広葉樹。山地から平地にかけて広く自生する最も普通のカエデで、暖地の里山の林内、水辺などに見られる。

 

・紅葉の美しさから公園や庭園に植栽され、日本の秋を象徴する木となっているが、中国南部、台湾及び朝鮮半島の山地でも普通に見られる。

 

・一般的にモミジという場合は本種かヤマモミジを示すことが多いが、本来「モミジ」はベニバナから紅色を採り出す作業「揉出(もみず)」を名詞化したもので、紅葉する樹木全般を示した。

 

・イロハモミジは俗称で、「イロハカエデ」が本来の呼び名。カエデは「蛙手」で、葉の形をカエルの手に見立てたもの。

 

・別名のタカオモミジは紅葉の名所として知られた京都西北部の高雄山に由来。本種とオオモミジを併せてタカオモミジ(カエデ)と呼ぶこともある。枝葉に変異が多く、古くから数多くの園芸品種が作りだされ、その数は200を超えるとされる。

 

・葉が7つに大きく裂け、順に数えると丁度イロハニホヘトの7文字に合致することを面白がってイロハモミジ(あるいはイロハカエデ)と呼ばれるようになった。

 

・若葉は5つ、成葉では7~9つに裂け、最も外側の裂片が小さくなのが普通。葉は秋に色付くが、環境や個体によって赤、橙、黄と微妙に異なった色合いになる。

 

・柄を除いた葉の直径は3~7センチほど。自生のモミジでは最も葉が小さいため、別名をコハモミジという。葉の先端は尖り、縁には不規則なギザギザが二重にあり、裏面の葉脈の基部には細かな毛を生じるが、成葉では脱落する。

 

・あまり話題にならないが春の芽出しと共に4~5月にかけて深紅の小花が垂れ下がって咲く。雌雄同株で、同じ花序(花の集り)に雄花と両性花が20輪ほど混ざって枝先に垂れ下がる。

 

・花の直径は5ミリほどで花弁と萼は5枚、雄しべは8本ある。両性花では扁平した子房と退化した小さな雄しべがあり、雄花には長い雄しべと退化した小さな雌しべがある。

 

・花の後には長さ1センチ弱の翼実ができる。でき始めの果実は深緑だが、夏に熟して赤くなり、プロペラのような翼が目立つようになる。翼はよく似たオオモミジよりも大きく開き、秋には回転しながら風に乗って飛んでいくが、いくつかの翼果は葉が落ちた後も枝に残る。

 

・若い木の樹皮は緑色で樹齢を重ねると淡い灰褐色になり、縦に浅い割れ目ができる。欧米のカエデ類に比べると樹皮が滑らかなのが大きな特徴の一つ。樹高は最大15mほどだが稀に30mに達するものがある。幹は曲がりが多いものの、建材や器具材として使うこともある。

 

・人名に多用される「楓」は本種をイメージしていると思われるが、中国語としての「楓」はフウ(タイワンフウ)を示す。また、盆栽の世界ではイロハモミジを「ヤマモミジ」と呼ぶことがあるものの、本来のヤマモミジは本種と異なる。

 

【イロハモミジの育て方のポイント】

・湿気のある日向がベストだが、半日陰にも耐える。

 

・成長が早く巨木となるが、剪定を好まない。特に夏季の強い剪定は枝枯れを引き起こす可能性が相当高い。また、自然樹形をいかす剪定は難しい。一般家庭での植栽には広いスペースが必要となる。

 

・垣根として使うケースもあるが、成長が早く、すぐに形が乱れて長続きはしない。

 

【イロハモミジの品種】

 江戸末期から明治初期にかけて盛んに園芸品種が作られ、最盛期には数百の園芸品種があったとされるが、原種や系統の不明なものが多い。主な品種は以下のとおり。 

 

・高雄

 正式な品種ではないが、葉形と紅葉が特に美しい個体を江戸時代から「高雄」と呼び、各地にその名残がある。

 

・赤地錦(青崖)

 

 新芽の紅色が鮮やかな品種。横幅が大きくならず、上へ伸びる。

 

・千染(ちしお)

 これも新芽の紅色が美しい品種だが、枝が横に張る。

 

・織殿錦(おりどのにしき)

 葉に斑模様が入る品種。新葉の斑は黄色、成葉では紅色になる。

 

・清姫(きよひめ)

 葉が小さく、樹形が野趣に富む盆栽用の品種

 

【イロハモミジに似ている木】

オオモミジ  ヤマモミジ

 

ベニシダレ(紅枝垂れ)

 

アオシダレ(青枝垂れ)

イロハモミジの基本データ

 

【分類】ムクロジ科/カエデ属

    落葉広葉/高木

【漢字】伊呂波紅葉(いろはもみじ)

【別名】カエデ/モミジ/イロハカエデ

    タカオカエデ/タカオモミジ

    コハモミジ/テナライモミジ 

【学名】Acer palmatum 

【英名】Japanese maple

【成長】早い 

【移植】簡単 

【高さ】5m~15m 

【用途】和風庭園/公園/盆栽 

【値段】500円~