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イボタノキ/いぼたのき
Privet
【イボタノキとは】
・北海道から沖縄まで全国の野山に自生するモクセイ科の半落葉樹。イボタノキそのものが庭木として使われることは稀であり、丈夫な性質を利用してライラックなどの接ぎ木の台木に使われる。
・イボタノキという名前は、この木に寄生するイボタロウカイガラムシが樹皮上に分泌するイボタ蝋が、イボ取り、止血、艶出しに効果があるとされたことに由来する。
・萌芽力が強く、刈り込みに耐えるため、写真のように垣根として利用されることがある。
・6~7月にかけてネズミモチなどによく似た白い花を咲かせ、11月ころに黒紫色の実をつける。
・漢字名は「水蝋樹」で、これもイボタ蝋に由来する。
【育て方のポイント】
・土質を選ばず、痩せ地でも育つ。
・半日陰でも耐えるが、日照不足の場合、葉がまばらになる。
・基本的には丈夫で病害虫に強いものの、時折ハマキムシの被害が見られる。
・剪定にはかなり耐える。
【イボタノキの品種等】
・フイリイボタ
「斑入り」であり、葉に白い模様が入る。
福島県以西の本州、四国及び九州に分布する品種で、名前のとおりイボタノキよりも葉が大きい。
・オキナワイボタ
沖縄の海岸沿いに見られる常緑性のイボタノキ。イボタノキよりも葉は小さいものの樹高はより高くなる。コバノタマツバキ、コバノオキナワイボタ、アマミイボタといった別名もあるが、当地ではハグマと呼ぶ。
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イボタノキ「02P19Jun15」 |
イボタノキの基本データ
【分類】モクセイ科/イボタノキ属
落葉広葉/低木
【学名】Ligustrum obtusifolium Sieb. et Zucc
【別名】イボタ/イボタロウ
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】2m~5m
【用途】垣根/公園
【値段】1000円~