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アカバナアメリカトチノキ
Red buckeye
【アカバナアメリカトチノキとは】
・北米南部及び東部を原産とするトチノキ科の落葉樹。トチノキやベニバナトチノキ、マロニエなどに比べると日本での植栽例は少ないが、それらにはない鮮烈な赤い花を観賞するため、稀に公園や街路に使われる。
・開花は初夏(5~6月)だが、他のトチノキ類に比べるとやや早めに咲く。花の形は筒状のシンプルなものであり、雰囲気はアメリカデイゴに通じるものがある。
・花の集まりである花序は高さ10~20センチほど。花には雄花と両性花があり、同じ花序の上部に雄花が、下部に両性花が咲く。花の印象はだいぶ異なるが、ベニバナトチノキは本種とマロニエの雑種。
・両性花の後には堅い果実ができて10月頃に熟す。マロニエの果実に見られる棘はなく表面はツルツルしており、原産地では家畜の飼料とする。
・冬芽はトチノキのようにネバネバせず、存在感も乏しいが、赤みを帯びた新葉が展開する様は美しい。葉はトチノキと同じように、5~7枚の小葉が集まって手のひら状になるが、トチノキほど大きくはならない。小葉は長さ10~18センチほどの細長い楕円形で先端が尖り、縁には複雑なギザギザがある。
【育て方のポイント】
・日当たりが良く、湿気のある場所を好み、乾燥には弱い。また、養分の多い土地を好むため、植穴には事前に腐葉土などを漉き込んだ方がよい。
・花は南国風だが、耐寒性はあり、東北地方南部までなら植栽できる。また、トチノキほど大きくならないため、大きめのプランターなどで育てることもできる。
・細い枝が株立ち状になって四方へ倒れるように伸びるため、見栄えよく剪定するのは難しい。
・実生あるいは接ぎ木によって繁殖できる。
【アカバナアメリカトチノキに似ている木】
・トチノキ
・マロニエ
アカバナアメリカトチノキの基本データ
【分類】トチノキ科/トチノキ属
落葉広葉/小高木
【学名】Aesculus pavia
【別名】アカバナトチノキ
アメリカアカバナトチノキ
【成長】早い
【移植】可能
【高さ】2~15m
【用途】花木/公園/コンテナ
【値段】1,000円~