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エビガライチゴ/えびがらいちご/蝦殻苺

Japanese wineberry

えびがらいちご,特徴
毛だらけの萼の中にイチゴらしい果実ができる
えびがらいちご,新芽,新緑
若葉の様子
海老殻いちご,葉っぱ
葉は3枚一組
Japanese wineberry
枝から互い違いに生じ、裏面は白い
えびがらいちご,毛が生えてる木いちご
萼の外側に赤紫の毛が密生する
Wine raspberry
萼がめくれるとこんな感じになる
きいちごの実
キイチゴの中でも味は上等な部類に入る
Wine raspberry
果実が熟すのは6~8月
えびがらいちご
熟れた後にはこんな感じに
エビガライチゴ
果実が朽ちるとこんな感じになる
キイチゴの棘,えびがらいちご
枝には棘が多い

【エビガライチゴとは】

・北海道~九州に分布するキイチゴの一種。株全体に長さ2~5ミリの毛があるが、特に萼に生じる赤紫の腺毛を、茹でた毛ガニではなく、なぜか毛のないエビの殻に見立ててエビガライチゴと名付けられた。自生は山地の尾根や林縁だが、果樹として稀に流通している。日本以外では中国や朝鮮半島に分布。

 

・エビガライチゴの開花は6~7月。枝先に伸びた円錐状の花序に、白あるいは淡いピンク色の小花が集まって咲く。花弁は長さ5ミリほどのヘラ形で立ち上がる。裏側にある萼片は花弁より大きく、星形に開き、裂片の先端は針のように細長く尖る。

 

・花の後にできる果実(集合果)は直径1~2センチの球形で、たわわに稔る。萼が目立つうちは奇異な外観だが、6~8月頃に赤く熟せば食用できる。キイチゴとしては上品な甘さがあって美味しく、ジャムや果実酒にも利用できる。

 

・エビガライチゴの葉は3枚一組だが、3枚のうち頂部の1枚が最も大きく、他の2枚は対になって生じる。裏面は白毛が密生して白くなるため、ウラジロイチゴという別名がある。

 

【エビガライチゴの育て方のポイント】

・暑さ寒さに強く、日本各地に植栽できる。半日陰地でも耐えるが、十分な収量を得るには日照と排水のよい場所がよい。

 

・土質を選ばず丈夫に育ち、荒れ地にも適応できる。ただし、半つる性であり、大きくなると枝先が垂れてくるため、スペースの広い場所や傾斜地に植えるのがお勧め。

 

・枝葉は密生するが、トゲが多くて扱いづらく、樹形を整えるのは難しい。

 

【エビガライチゴに似た植物】

モミジイチゴ

カジイチゴ 

ナワシロイチゴ 

ニガイチゴ

クマイチゴ

エビガライチゴの基本データ

 

【分類】バラ科/キイチゴ属

    落葉広葉/低木 

【漢字】蝦殻苺/海老殻苺

    (えびがらいちご)

【別名】ウラジロイチゴ

【学名】Rubus phoenicolasius

【英名】Japanese wineberry

    Wine raspberry

【成長】やや早い

【移植】簡単 

【高さ】2~3m 

【用途】果樹

【値段】1、500円~

 

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