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ヨーロッパイチイ(欧羅巴一位)

European yew

セイヨウイチイ,ヨーロッパイチイ
かつては弓矢に、今はトピアリーに
セイヨウイチイの花 画像
ヨーロッパイチイの花(雄花)
西洋イチイの木 特徴
葉の裏面は気孔線が目立ち、白っぽく見える
European yew tree in Japan
ヨーロッパイチイの枝葉の様子

【ヨーロッパイチイとは】

・北半球の温帯に広く分布するイチイ科の常緑針葉樹。ヨーロッパに見られる種とアメリカに見られる種(タイヘイヨウイチイ)を分けて扱う場合もあるが、総称してヨーロッパイチイあるいはセイヨウイチイと呼んでいる。

 

・葉は画像のように細かく密生し、日本のイチイ(アララギ/オンコ)よりもやや長くて大きいが、見分けにくい。

 

・本来は10mを超す高木となるが、刈り込みに耐えるため、欧米の広い範囲で生垣用樹として使われる。欧米で動物やキャラクターの形に植木を刈り込む「トピアリー」を作る場合、この木を使うことが多い。

 

・刈り込まなければ画像のような花が春に咲く。雌雄異株で花には雌雄があり、雄花は黄色、雌花はやや緑色になるのが特徴。

 

・晩夏から秋にできる実はイチイと同様に食べられるが、種には有毒成分を含む、また、枝葉も有毒であり、特に葉は枯れると毒性を増すため、刈り込んだ葉を放置するのは危険を伴う。

 

・葉の毒性(パクリタキセル、ドセタキセル)は薬にもなり、瀉下、鎮咳、駆虫、潰瘍を抑える薬、さらには有望な抗がん薬として医学的に利用される。

 

・針葉樹の中では最も比重の重い木として知られる。特に幹材は硬くて水に強く、その上、弾力性もある、火薬が発明される近世以前は、弓矢用の矢に最適な木として珍重された。現代では家具や内装の仕上げ、塀や門柱に使われる。

 

・既述のように用途の多い木であるがそれがゆえに大木の個体数は少ない。イギリスの一部地域では本種を神聖な木として保護しており、樹齢数千年に及ぶものがあるという。

 

【育て方のポイント】

・寒さに強く、北海道南部以南なら育てられる。また、ある程度の耐暑性はあるが、西日や強い日差しには弱く、西日本ではあまり健康に育たない。

・基本的には日向を好むが耐陰性があり、半日蔭でも育てられる。

・枝葉や実に毒性があるためペットのいる家庭には不向き。

・剪定には十分に耐える。一般家庭では剪定によって高さを抑えなければ管理しきれなくなる。

 

【園芸品種】

・ドバストニーオーレア

・センパーオーレア

・サマーゴールド

ヨーロッパイチイの基本データ

 

【分類】イチイ科 イチイ属

    常緑針葉 高木

【学名】Taxus baccata

【別名】セイヨウイチイ/セイヨウオンコ

【成長】遅い

【移植】やや難しい

【高さ】7m~13m

【用途】シボルツリー/洋風庭園

    クリスマスツリー

【値段】5000円~