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ヤツガダケトウヒ/やつがだけとうひ

Koyama's spruce

八ケ岳の木
枝からも葉が密生するのが特徴
やつがたけとうひ,樹木
新葉はモコモコした感じになる
ヤツガタケトウヒ,樹木
下枝はこんな感じに垂れ下がる
八が岳のトウヒの果実
球果は細長い
八ケ岳,とうひ
樹形は幅の狭い円錐形に
yatsugatake touhi
樹皮の様子

【ヤツガダケトウヒとは】

・日本特産の常緑高木で、日本百名山の一つである八ケ岳の西岳と南アルプスの一部(大平と天主岩)にのみ分布する。庭木として用いることはほぼなく、植物園や公園等で稀に見られる。

 

・2万年前には東日本の各地に分布していたが、気候の変化、台風被害、野生動物による食害、伐採や開発によってその個体数は減っている。絶滅が危惧されているが、朝鮮半島と中国北部にはこの近縁種がある。

 

・1911年に針葉樹の採取家である小山光男氏が八ケ岳西岳の御料林で発見し、1913年に樹木学者の白沢保美氏が命名した。学名はこの両者にちなんでPicea koyamai Shirasawaという。

 

・葉は長さ6~12センチの線形で、その断面はハリモミと同じような菱形になるのが特徴。全体に白みを帯びた淡い緑色で、細めの枝がやや上向きに伸び、全体の樹形は鋭角な円錐形になる。

 

・あまり目立たないが、6月になると雌雄それぞれの花を咲かせる。雄花は淡い黄色の円柱形、雌花は紅紫色でそろぞれ上向きに咲き、風によって受粉する。

 

・花の後にできる球果は長さ4~9センチ、幅2センチ前後の細長い楕円形で、その先端は少し尖る。10月頃に熟すと光沢のある褐色になり、自然に開いて種子が落ちるが、開花や結実は安定せず、全く花や実ができない年も珍しくない。

 

・幹の直径は最大70~90センチほど。樹皮は灰褐色で、樹齢を重ねると鱗状に剥離する。材は稀に建材や器具材として使われる。

 

【育て方のポイント】

・自生地は降水量や降雪量が比較的少なく、かつ冷涼な場所。石灰岩質の乾燥した土地を好む。

 

・基本的には日向を好むが耐陰性があり、半日蔭でも育てられる。

 

・ある程度の耐暑性はあるものの、西日や強い日差しには弱い。

 

【ヤツガタケトウヒに似ている木】

トウヒ

ヤツガタケトウヒの基本データ

 

【分類】マツ科 トウヒ属

    常緑針葉 高木

【学名】Picea koyamai Shirasawa

【別名】ヒメマツハダ

【成長】やや遅い

【移植】やや難しい

【高さ】15m~35m

【用途】植物園/見本園

【値段】─(ほぼ流通していない)