ヒノキ(檜)

Japanese cypress

檜 画像 樹木図鑑
ヒノキは杉と共に最も普通に見られる日本の木
Japanese cypress, Hinoki
ヒノキの葉は生でも燃える
ヒノキの葉っぱ 写真
葉の裏側の様子 サワラとは白い部分の形状が違う
檜の花 開花時期
ヒノキの花は3月下旬ころに咲く(画像は雄花の蕾)
檜 実 画像
でき始めの実の様子
ヒノキ 実 種子
冬になるとアラレのような球果が樹下に転がる
葉が茶色い 檜
寒冷地では冬季に葉が茶変する
ヒノキの垣根 画像
原種を庭木として使うことは少ないが、稀に垣根にされる
Japanese cypress,trunk
樹皮は「檜皮葺」として平安時代の文化財の屋根にも使われる
檜とサワラの違い
ヒノキの材はサワラよりも赤みがある

【ヒノキとは】 

・福島県の赤井岳(いわき市)より南の本州、四国及び屋久島を含む九州まで、日本の広い範囲に分布するヒノキ科の常緑針葉樹。天然のヒノキは少ないが、材木用として植林されてきた歴史があり、植栽の面積としてはスギに次いで多く、我が国には最も普通に見られる木の一つ。

 

・ヒノキの樹齢は時に2,000年を超え、大きなものでは樹高50m、直径2m以上になる。江戸時代にはサワラクロベアスナロコウヤマキと共に木曽五木として幕府によって厳重に保護され、その名残となる長野県赤沢自然休養林の木曽ヒノキは、青森ヒバ、秋田スギとともに、天然の日本三大美林と称される。

 

・ヒノキ材は木目の美しさ、香りの良さ、1,000年以上とされる耐久性や耐水性の高さから優良な建築材とされ、伊勢神宮、法隆寺の金堂や五重塔などに用いられる。また、建材以外でも浴槽、風呂桶、簀の子、まな板、檜笠(綱代笠)、檜扇、曲物(漁師などが使った容器)などの日用品に使わてきた。

 

・葉は鱗状の小葉が組み合わさってできており、同じヒノキ科のサワラによく似るが、サワラのように葉の先端が尖らない。また、サワラは葉の裏面の気孔線が「X」の形に白く浮かび上がるのに対し、ヒノキは「Y」形となる。ヒノキの葉には殺菌及び防腐効果のある脂分が含まれ、「掻敷(かいしき)」として鮮魚や松茸の下に敷かれたものが、スーパーの広告や店頭に見られる。

 

・ヒノキの開花は3月下旬~4月ころ。雌雄同株であり、1本の木に雌雄の花が咲く。雌花は直径3~5ミリの球形で赤紫色。雄花にはない十字の鱗片があるが、数はより少ないため、あまり目立たない。雄花は直径2~3ミリ程度の楕円形で、紫を帯びた褐色になり、枝先で大量に開花する。近年、ヒノキの花粉症で悩まされる方が多いが、花粉を放出するのはこの雄花。

 

・花の後には直径10ミリ前後の実がなり、その年の秋(10~11月頃)に赤褐色に熟すと、中から翼のある直径3ミリほどの種子が飛び出す。実はアラレやサッカーボールのような形で、思わず手に取りたくなるが食用にはならない。住宅地にも多いキジバトはこれを好んで食べる。

 

・ヒノキは材にも精油分が含まれ、これを擦り環せて火をおこしたことから「火の木」と呼ばれるようになったという説がある。立木の状態でもヒノキ同士が互いに擦れて自然発火することがあるという。樹皮は赤みを帯びた褐色で、樹齢を重ねると縦に薄く剥がれやすく、檜皮葺(ひわだぶき)や火縄に使われる。 

 

 

・前述のような「火の木」説が最も馴染みやすいが、語源には諸説あり、最高の木を意味する「日の木」や「霊(ひ)の木」、あるいは葉が小さいことを表す「姫葉之木」を由来とする説もある。日本書紀によればスサノオノミコト(素戔嗚尊)は自分の胸毛でヒノキを創ったという。

 

・美白やアトピーの治療に効果があるとして有名なヒノキチオールが含まれるのは本種ではなく、台湾ヒノキである。台湾ヒノキは標高2,000~3,000mの山中に産し、より大きくなる。日本では大口径のヒノキが減ったため、明治神宮の鳥居などは台湾ヒノキを使っている。台湾ヒノキは日本のヒノキよりも香りが強い。

 

・ヒノキのような葉を持つ木全般をヒバ(桧葉)と呼ぶことがあるが、ヒバという木はなく、人によって地方によって、ヒノキ、その園芸品種、アスナロ、ヒノキアスナロなどを表す。

 

【育て方のポイント】

・天然のヒノキは溶岩流の跡地や岩山など、環境の厳しい場所に単独で生じる。適度に湿った土地がベストではあるが、性質は基本的に強く、養分が乏しい乾燥地や日陰でも育てられる。

 

・病害虫、大気汚染にも強い。耐暑性、耐寒性も高く、海抜2,200mまでは植栽可能とされる。

 

・放任すれば枝は横に広がり、全体としては縦長の卵形の樹形になる。剪定には耐えるが、強度の剪定は好まず、いったん大きくすると、小さくするのが難しいため、マメな手入れが必要。

 

・相当広いスペースを比較的安価に埋めたい際にはヒノキでもよいが、一般家庭の庭木としては、成長がより穏やかな園芸品種(チャボヒバ(カマクラヒバ)クジャクヒバなど)を使うことが多い。

 

・根が浅いため強風で倒れることもある。特に若木のうちは添え木をした方がよい。

 

【ヒノキに似ている木】

サワラ

アスナロ

ニオイヒバ

クロベ

 

【ヒノキの種類】

・上述のとおりヒノキには園芸品種が多いが、「~ヒノキ」という外来の仲間や矮性の品種も多い。なお、青森ヒバとして知られるヒノキアスナロはアスナロの変種である。

ヒノキの種類 品種
コロラドヒノキ ブルーキスト
ころらどひのき
コロラドヒノキ コルムナリス グラウカ
アラスカヒノキ 画像
アラスカヒノキ
ろーそんひのき 画像
ローソンヒノキ
八房檜
ヤツブサヒノキ
背が低いヒノキ 大きくならない
ヒノキ ナナ
ヒノキの鉢植え
石化ヒノキ

ヒノキの基本データ

 

【分類】ヒノキ科 ヒノキ属

    常緑針葉 高木 

【学名】Chamaecyparis obtusa

【別名】ヒバ/ホンヒ/ヒ 

【成長】やや早い

【移植】簡単 

【高さ】20m~40m 

【用途】垣根/公園 

【値段】300円~