庭木図鑑 植木ペディア > ハイネズ
ハイネズ
shore juniper





【ハイネズとは】
・北海道、本州及び種子島の海岸砂地に自生する低木。樺太にも自生する。コニファーガーデンなどに多用されるブルーパシフィックは本種の園芸品種。
・葉は針状で長さ2センチほど。触れるとチクチクする。上面の気孔帯が白く目立つのが特徴。
・雌雄異株で4~5月に開花。雄花は葉の付け根に咲く。
・秋にできる球果は直径1センチほどで熟せば黒紫色になる。粉がかかったような白色を帯びることも多い。
・ハイネズは「地を這って育つネズミサシ」という意味。ネズミサシは同属の高木で、チクチクした葉をネズミ除けに使うことから。造園用としてはネズミサシよりハイネズの方がはるかに普及している。
・静岡及び愛知の一部には、オキアガリネズネズという、本種とネズミサシの中間くらいの高さ(0.5~1m)の種がある。
【育て方のポイント】
・自生地は乾燥した痩せ地が多く、湿地では育てられない。また、暖地よりも寒冷地に適し、環境に合えば丈夫に育つ。
・潮風に強いため、海辺の緑化、海岸に面した庭園に向くが、内陸でも十分に育てられる。
・幹は立ち上がることなく地を這うように広がる。広い場所であれば特段の手入れはいらない。下手な剪定は美観を損ねる。
【ハイネズの品種】
伊豆大島で発見された種。伊豆半島のほか、三浦半島、房総半島などにも自生する。ハイネズより葉が短く、先端が鈍いため触っても痛くない。ハイネズ同様に匍匐して育つが、一般にハイネズよりも美しい樹形となる。

・オキナワハイネズ(リュウキュウハイネズ)
沖縄や奄美大島に見られる種で、葉が黄緑色、枝が上向きに生じるのが特徴。暖地向きだが、関東近郊でも育てられる。

・サンスプラッシュ
葉に模様が入る園芸品種。明るい雰囲気を持つグランドカバーとして使えるが、冬季はハイネズ同様に葉が茶変する。

ハイネズの基本データ
【分類】ヒノキ科/ビャクシン属
常緑針葉/低木
【学名】Juniperus conferta
【別名】─
【成長】遅い
【移植】難しい
【高さ】~0.5m
【用途】公園/コンテナ
【値段】1500円~