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アトラスシーダー
漢字表記:─(あとらすしーだー)
別 名:─
学 名:C.atlantica Manett
英 名:Atlas Cedar
【アトラスシーダーとは】
・北アフリカのアトラス山脈を原産地とするヒマラヤスギの仲間。原産地では成長が早く、大木となるため建材としての需要が高い。古代ローマ時代にはさかんに伐採され個体数が減少したが、モロッコやアルジェリアが植林して維持している。
・本来の樹形は雄大であり、成木では高さ40m程度のピラミッド型になる。欧米では公園などに広く用いられるが、日本では明治中期に渡来したものが一部の公園や植物園に見られる程度であり、庭木としては普及していない。
・葉はヒマラヤスギよりも短く、枝はまばらな印象を受ける。花は8月頃に咲き、雄雌がある。夏から秋にかけてできる松ぼっくりはヒマラヤスギより小さく、長さは4.5センチ程度。
・樹皮に含まれる油分はファンデーション、ヘアートリートメント、香水、洗顔料、ファブリックスプレーなどに使われる。
【育て方のポイント】
・標高の高い冷涼な地に自生する樹種であり、乾燥や夏の暑さに弱い。このため日本の平野部で生育するのは難しい。
・剪定は可能だが、日本では剪定を要するほど枝葉は繁茂しない。
【ヒマラヤスギ等との見分け方】
・ヒマラヤスギの枝は垂れ下がるが、アトラスシーダーの枝は上向きに伸びる。ちなみに同類のレバノンシーダーの枝は水平に伸びるのが特徴。なお、こらら三種は同類であり地域による変種に過ぎないとする説がある。
【品種】
・ギンヨウヒマラヤ(ブルーアトラスシーダー)
葉が銀色がかった栽培品種