庭木図鑑 植木ペディア > アスナロ

アスナロ/あすなろ/翌檜

Japanese elk horn ceder

アスナロ,木,意味
「明日はヒノキになろう」で知られるアスナロの葉
アスナロ,あすなろ,意味
葉の裏側はヒノキと大分異なる
あすなろの木,特徴
樹形は円錐形になるのが基本
あすなろの実
アスナロの球果
明日檜,紅葉
肉厚な葉だが冬季には色がくすむことも
翌檜,樹木図鑑
アスナロの樹皮
あすなろの木
根張りの様子

【アスナロとは】

・本州、四国及び九州に分布する日本固有の常緑針葉樹。湿気のある肥沃な深山を好んで自生するが、人工的に植栽された例も多い。青森及び石川のアスナロが特に知られる。

 

・葉はヒノキに似るが、より分厚く、長さ5~7ミリと大きい。同じような「鱗型」では最大の葉を持つ。葉の裏側にある白い模様(気孔帯)も特徴的であり、似たようなヒバ類と見分けが付く。葉の先端は尖らない。

 

・名前が知られているわりには庭木として植栽される例は少なく、材木としての利用が多い。江戸時代にはヒノキ、サワラクロベコウヤマキと共に木曽五木として幕府によって厳重に保護された。一般にヒバ材という場合、本種及びその変種であるヒノキアスナロを示す。

 

・幹の直径は最大で1mほどになる。樹皮はヒノキに似た赤茶色だが、色はより薄い。樹齢を重ねると樹皮は縦に裂けて剥離するが、その幅はヒノキよりも狭い。樹皮は屋根葺きに使われる。

 

・材は良質で湿気に強く、白アリに対する耐久性もあることから、土台を始めとした建築用材、床柱や長押などの内装、仏像に使われる。ヒノキと同じ香りがあり、その分布が少ない東北地方では同じように扱われる。

 

・アスナロという名前には、葉の厚いヒノキ、気高いヒノキという意味がある。漢字表記は「明日檜」「翌檜」。

 

・雌雄同株で、あまり目立たないが4~5月に花が咲き、10~11月ころには角のある実(球果)ができる。自生地において花粉の交配は厳寒の吹雪の中で行われるという。

 

【育て方のポイント】

・日陰に相当強く、若木は暗い林の中で育つ。

 

・枝葉は密生するが、幼木時は成長が遅く、剪定の必要性が低い。なおかつ剪定に弱い。

 

・寒さに強いが乾燥には弱い。

 

・病害虫の被害はほぼないが、稀にテングス病に罹患して枝葉がヒジキのようになることがある。

木の病気
てんぐ巣病に罹ったアスナロの葉の様子

 

【アスナロの品種】

・斑入りアスナロ

 葉に白い模様が入る品種  

アスナロ,あすなろ,種類
葉に模様が入る斑入りアスナロ

 

ヒノキアスナロ 

 アスナロより葉や実がやや小さい品種であり、アスナロの変種と考えられている。球果には角がなく、真ん丸であることが大きな違い。枝葉から抽出したオイルがエッセンシャルオイルとして流通している。北海道南部~本州中部に分布する。

あすなろの木の種類
ヒノキアスナロの葉

 

・ヒメアスナロ 

 ヒノキアスナロを庭木用に改良さしたもので、株立ち状に育つ。日陰の生垣や玉造りとして使うことが多い。葉に模様が入った斑入りヒメアスナロもある。

アスナロの木の種類
ヒメアスナロの葉

アスナロの基本データ

 

【分類】ヒノキ科 アスナロ属

    常緑針葉 高木 

【学名】Thujopsis dolabrata

【別名】アテ/アスヒ/シラビ/ヒバ

【成長】かなり遅い

【移植】困難

【高さ】5m~30m

【用途】公園

【値段】5000円程度