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オニシバリ/おにしばり/鬼縛り

Oni shibari(mezereon)

おにしばり,特徴
オニシバリの開花は2~4月
つぼみ,ツボミ
蕾の様子
おにしばり,植物,オニシバリ
開花期の様子
おにしばりの木
雌雄異株で雄花は雄しべが目立つ
おにしばりの木,鬼縛り
萼の様子
なつぼうず,種子
未熟な果実
なつぼうずの実
夏には赤く熟す
ナツボウズ,おにしばり,樹木
別名は「夏坊主」で、夏には葉がない
オニシバリ,おにしばり,木,特徴
新葉を生じるのは秋
おにしばりの葉っぱ
日陰ではこんな感じだが
夏坊主の木,なつぼうす
日向ではよく繁茂する
夏坊主の木,おにしばり
オニシバリの葉
ナツボウズ,なつぼうす,木,葉っぱ
葉の裏側の様子
夏坊主,おにしばり,樹木
葉は越冬し、翌夏に落下する
ナツボウズの木,幹,なつぼうず
オニシバリの樹皮

 

【オニシバリとは】

・福島県以南の本州太平洋側、四国及び九州に分布するジンチョウゲ科の低木。山地の雑木林に自生し、強靭な樹皮で作る縄は鬼さえも縛ることができるとして「鬼縛り」と名付けられた。日本以外の東アジアにも見られ、家畜用の縄にこの樹皮を使う国もある。

 

・オニシバリの開花は早春(2~4月)で、葉の脇に黄緑色の花を数輪咲かせる。花の多くは葉に隠れており、注意深く観察しなければ見付けにくい。

 

・花弁はなく、花弁のように見える萼(がく)の先端が深く四つに裂けている。萼は筒状で長さは2センチほど。雌雄異株で花には雄花と雌花があり、雄花では8本ある雄しべが目立つが、雌花の雄しべは小さく、雌しべだけが目立つ。 

 

・雌花の後には直径8ミリほどの楕円形の果実ができる。5~7月に赤く熟すが、有毒であり食用できない。 

 

・葉は細長く、枝から互い違いに生じるが、枝先に密生する。秋に生じた新葉が翌年の夏に落下するという大きな特徴を持ち、夏には落葉していることから、別名を「ナツボウズ(夏坊主)」という。そのひねくれた生態から、花言葉は「変わり者」とされる。 

 

・丈夫な樹皮は山仕事のロープや、コウゾミツマタと合わせて和紙づくりに使われた。

 

【オニシバリの育て方のポイント】

・日当たりが悪いと花は咲きにくい。

 

・成長は遅めで、強度の剪定は苦手とする。

 

ジンチョウゲと同様に移植に弱いため、植え付ける場所は慎重に選びたい。特に上述のとおり果実は有毒であり、子供やペットのいる家庭では注意する必要がある。

 

【オニシバリに似ている木】

・ナニワズ

 オニシバリと同じジンチョウゲの仲間。オニシバリは太平洋側に多いが、ナニワズは日本海側の東北地方に自生するため、別名をエゾオニシバリ、エゾナニワズという。樹姿はよく似ており、これも夏に葉を落とすが、オニシバリに比べると葉先が丸い。花は鮮やかな黄色で、香りが良い。

なにわず,樹木
ナニワズの葉

オニシバリの基本データ

 

【分類】ジンチョウゲ科

    ジンチョウゲ属

    常緑(落葉)広葉/低木

【漢字】鬼縛り(おにしばり)

【別名】ナツボウズ(夏坊主)

    コショウノキ

【学名】Daphne pseudomezereum

【英名】Oni shibari(mezereon)

【成長】やや遅い

【移植】難しい

【高さ】0.5m~1m

【用途】繊維用

【値段】園芸用として流通することは稀

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