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カラタネオガタマ/からたねおがたま
唐種招霊
Banana shrub
【カラタネオガタマとは】
・「ポートワイン」として知られる紅花種が有名なカラタネオガタマは、名前のとおり唐=中国の南部を原産とするモクレンの仲間で、江戸時代~明治初期に日本へ渡来した。
・オガタマは「招霊(オキタマ)」が転訛したもので、かつては神の依代として寺社を中心に植栽されたが、大きくならず管理しやすいため、次第に一般家庭でも使われるようになった。
・日本の暖地にもオガタマノキが分布するが、カラタネオガタマの方が枝葉が密で、花付きも良いため好まれる。
・5月~6月にかけて咲くクリーム色の花は、バナナに似た香りを放つため、英語ではバナナブッシュと呼ばれる。香りが強いため好みが分かれる。写真のように花弁が全開せず、控えめに咲くのが特徴。花は首飾りなど装飾品として使われる。
【カラタネオガタマの育て方のポイント】
・日当たりと水はけの良い場所を好む。水はけの悪い場所では根腐れを起こしやすい。よく日が当たる建物の南側に植えると良い。
・寒さにやや弱いため植栽適地は関東以南となる。
・常緑であり葉も密生するため、香りの強い花の咲く垣根を作ることができるが、苗木は多少高価であり、初期費用がかさむ。
【カラタネオガタマの品種】
・アルスピック~花や葉が大きい品種
・パープルクイーン、ポートワイン~紫色の花を咲かせる品種
【オガタマノキとカラタネオガタマの違い】
・似たように扱われるが、見た目からして、まったく異なるので混乱することはない。オガタマノキは大木であり、葉は長さ10センチ程度で、カラタネオガタマとは比較にならないほど大きい。一方、花は葉に埋もれるように咲き、目立たない。色は純白に近く、香りはほとんどない。オガタマノキのページはこちら
カラタネオガタマの基本データ
【分類】モクレン科/オガタマノキ属
常緑広葉/小高木
【学名】Michelia figo
【別名】トウオガタマ(唐小賀玉)
ポートワイン(紅花)
バナナノキ/バナナブッシュ
【成長】やや遅い
【移植】やや難しい
【高さ】3m~5m
【用途】花木/シンボルツリー/垣根/公園
【値段】800円~