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カラタチバナ/からたちばな/唐橘
Spear flower
【カラタチバナとは】
・関東以西から沖縄を原産地とするヤブコウジの仲間。中国にも自生が見られる。
・秋から冬にかけて艶やかな赤い実がなり、マンリョウやセンリョウと並んで縁起の良い植物に数え上げられる。マンリョウやセンリョウよりも実の数が少ないことなどから、やや格下のヒャクリョウ(百両)という別名が付けられている。ちなみにイチリョウ(アリドオシ)やジュウリョウ(ヤブコウジ)、オクリョウ(ミヤマシキミ)もある。
・和風庭園の下草として使われることが多く、彩りの少ない冬の庭を演出するのに好まれる。庭師の間では単に「タチバナ」と呼ばれることもあるが、柑橘類のタチバナとは関係がない。
・他のヤブコウジの仲間と同様に、7月ごろになると星型の白い小さな花がまとまって咲く。
・果実は直径7mmほどの球形で、鳥が食べなければ翌春まで枝に残る。
・実の色、葉の形や模様に個体差が大きく、園芸品種も多い。品種改良が盛んだったのは江戸時代で、現存しない品種もある。
【カラタチバナの育て方のポイント】
・自然環境では常緑樹林の薄暗い場所に自生しており、庭園においても高木の下など直射日光があたらない場所が良い。
・マンリョウなどに比べると、やや耐寒性は低いが、関東以西であれば問題なく地植えできる。
・樹形は単純で枝分かれせず、マンリョウと同じように主幹が直立する。あくまでも実を楽しむ庭木とする。
・連作障害が起きやすく、マンリョウ、ヤブコウジを含めて同類の植物が育った跡地では生育が悪い。
【カラタチバナの園芸品種】
・シロミタチバナ~果実が白色の品種
・キミタチバナ~果実が黄色い品種
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カラタチバナの基本データ
【分類】ヤブコウジ科/ヤブコウジ属
常緑広葉/低木
【学名】Ardisia crispa
【別名】ヒャクリョウ/コウジ
タチバナ
【成長】遅い
【移植】やや難しい
【高さ】0.5m~1m
【用途】実
【値段】1000円~