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ツチアケビ/つちあけび/土木通

Tsuti-akebi

つちあけび,寄生植物
名前の由来となる果実の様子
山の神の錫杖
高さは60センチほどのものが多い
茎
茎も果実も硬い
山唐辛子
果実の長さは10センチ弱

【ツチアケビとは】

・北海道~九州に分布するラン科の腐生植物で、深山の樹林や藪の中に育つ。自分では葉緑素を持たず、根に侵入した菌類から養分を得て育つのが腐生植物だが、本種は根の中にナラタケの菌糸束を取り込んでいる。

 

・茎は直径1センチほどで直立する。キノコのようにプニプニしているように見えるが、表面は硬く、指で弾くと乾いた音がする。光合成を行わないため葉はないが、小さな鱗片が茎から地中の根茎まで互生する。根は太く、地中を長く横に這うため、キノコのように容易に倒れることはない。

 

・ツチアケビの開花は6~7月。分岐した枝の先に多数の小花が半開する。小花の直径は15~20ミリで、萼や花柄には短毛がある。淡い黄褐色の地味な花だが、先端付近には淡い紅色が入る。

 

・花の後にできる果実をアケビに見立ててツチアケビと名付けられたが、果実はアケビというより、炒めたウィンナーのように光沢がある。長さは6~10センチ、直径は15~25ミリほど。

 

・果実が茎先に下垂する様を、僧侶や修験者が持つ杖「錫杖(しゃくじょう)」に見立てて、「山の神の錫杖」「狐の錫杖」といった別名がある。

 

【ツチアケビに似ている植物】

ギンリュウソウ

ナンバンギセル

ツチアケビの基本データ

 

【分 類】ラン科/ツチアケビ属

     腐生植物

【漢 字】土木通/土山女(つちあけび)

【別 名】山の神の錫杖

     山錫杖

     山唐辛子

【学 名】Cyrtosia septentrionalis

【英 名】

【開花期】6~7月

【花の色】黄褐色

【草 丈】~100cm

 

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