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ケンポナシ/けんぽなし/玄圃梨

Japanese raisin tree

ケンポナシ,変な実
奇妙な形の「花梗」は全て形が異なり、見ていて飽きない
テンポナシ,ケンポナシ
春の様子
ケンポナシとは,けんぽなし
蕾と新葉の様子
テンポナシ,テンボナシ
新葉の様子
Japanese raisin tree,picture,leaf
ケンポナシの葉は葉脈が目立つ
てんぽなし
ツボミの様子
けんぽなし,開花時期
ケンポナシの花は7月頃にひっそりと咲く
てんぽのなし
できはじめの果実の様子
Japanese raisin tree
実の付け根は「肉質化」する この部分も甘みがあって食用となる
Japanese raisin tree,fruits
熟しきった実の様子 おいしそうには見えない
けんぽなし,種
ケンポナシの種子
けんぽなし,紅葉
黄葉の様子(ケケンポナシ)
ケンポナシの木,テンボナシの木
冬季の様子
ケンポナシの樹皮,画像
樹皮の様子

【ケンポナシとは】

・東北地方に多いクロウメモドキ科の落葉高木。北海道の奥尻島から九州まで日本全国の野山に自生し、中国や韓国にも見られる。学名のHovenia dulcis はケンポナシ属を設立したツンベルクのパトロンDavid ten Hoven の名にちなむ。

 

・枝葉や実から抽出される「ケンポナシエキス」は二日酔い防止に効果があるとされ、健康補助食品に使われる。この果実酒を飲めば酒に酔わない、あるいは酒が嫌いになるという伝承がある。

 

・葉の直径10センチ前後で、先端が少しだけ尖り、縁には不規則なギザギザがある。一見すると分かりにくいが葉の出方は独特であり、コクサギと同じように枝から2枚単位で互い違いに生じる(左左右右左左・・という感じ)。乾燥してもしばらくは緑色を保つのが特徴。枝を切ると正露丸のような独特な香りがする。

 

・6~7月にかけて画像のような淡い緑色の両性花が咲く。花の直径は7ミリほどで人間には目立たないが、蜜を求めて蜂などがよく集まる。ケンポナシの蜜で作ったハチミツは質が良いとして好まれる。

 

・花の後に、「花梗」が肉質化し、そこに球形の果実ができる。果実と肉質化した花梗は甘みがあり、味は梨に似ており、ニホンザルが好んで食べる。霜が降りる頃になれば生食できるが、風で枝ごと飛ばされやすく、食べるタイミングは難しい。自然の甘味料として漬物や煮物、果実酒に利用できる。種子は実の丸い部分に3粒ほど入っている。 

 

・ケンポナシという変わった名前の由来には諸説あるが、①実の様子が病気やケガで手を患った状態「手棒(てんぼう)」に似ていることから、②中国で神仙の住む山「懸圃(けんぽ)」に見られたことから、との説がある。②の説にちなんで中国では、この実を食べると水難を逃れることができるとされる。 

 

・ケンポナシの樹皮は淡い灰色で画像のような網目模様が入り、樹齢を重ねると鱗状に剥げ落ち、直径は最大で1mほどになる。材はケヤキクリに似て木目が美しく、程良い硬さがあるため建材、家具、楽器、彫刻、工芸品などに使われる。

 

【育て方のポイント】

・土質を選ばず丈夫に育ち、ほとんど手がかからない。

 

・風通しの良い、乾燥気味の場所を好むが、川沿いに植えられることも多く、適応力はある。

 

花や実を存分に楽しむためには日向に限るが、半日蔭でも育つ。

 

・樹形が大きくなるため、一般家庭には向かない。進んで庭木として使うようなものではなく、公園や寺社に昔の木が残っているケースが多い。

 

【ケンポナシの品種】

・ケケンポナシ(毛玄圃梨)

 葉の裏や果実等に褐色の毛が密生する品種。葉はより薄く、縁のギザギザはより浅くて目立たないが、生体を見ても違いは分かりにくい。西日本ではケンポナシよりも個体数が多く、材木としては両者を区別せずに扱う。

 

・ヒロハケンポナシ(広葉玄圃梨)

 葉の幅が広い品種で、東北地方に見られる。

 

・フイリケンポナシ(斑入り玄圃梨)

 葉に模様が入る品種

毛けんぽなし,てんぽなし,植物
ケケンポナシ(毛玄圃梨)はマットな果実や葉になる

ケンポナシ「02P09Jul16」
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ケンポナシの実

ケンポナシの基本データ

 

【分類】クロウメモドキ科 ケンポナシ属

    落葉広葉 高木

【学名】Hovenia dulcis

【別名】テンポノナシ/ケンポコナシ

    テンボナシ/テンポナシ/テンプナシ

    ケンポ/ケンノミ/アマザケ

【成長】やや早い 

【移植】簡単 

【高さ】15m~20m 

【用途】花木/公園 

【値段】500円~