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キササゲ
Catalpa







【キササゲとは】
・長さ30センチもなる豆のような実が、冬の間じゅう枝先にぶら下がり、人目をひく。中国を原産地とするが、野生化したものが日本各地の川岸などで見られる。
・実の形がササゲ(豆)に似た木であることから名付けられた。他にアズサと呼ばれることもあるが、本種は数あるアズサと呼ばれる木のうちの一つに過ぎない(ほかにアカメガシワ、ヨグソネバリなど)。
・葉をはじめ、全体に大振りで、個人邸で使われることは少ないが、利尿作用のある実を乾燥させて生薬(梓実=シジツ)に使うことでかつて植えられた。
・6月~7月にかけてクリーム色の花が、キリ(桐)のように立ち上がる。直径は2センチ程度だが、内側に紫色の斑点があって美しい。
【育て方のポイント】
・北海道から九州まで幅広く植えることができるが、上述のように水辺を好む。半日陰でも育つが基本的には日向を好む。
・肥沃な場所を好むため、植え付け前に腐葉土等を施すのがよい。
・病害虫には強く、これといった被害は見られない。
・特徴的な実を鑑賞し、薬用とする木であって剪定によって樹形を鑑賞するような木ではないが、風に弱く、放置すると枝が折れやすいため適宜剪定する必要がある。
【品種】
・トウキササゲ~中国産
・アメリカキササゲ(ハナキササゲ/カルタバ)
北米産のキササゲで色鮮やかな花がより多く咲く。明治時代に日本へ渡り、各地に広がっている。

キササゲの基本データ
【分類】ノウゼンカズラ科 キササゲ属
落葉広葉 高木
【学名】Catalpa ovata
【別名】シジツ/アズサ
【成長】早い
【移植】難しい
【高さ】5m~15m
【用途】公園/薬用樹
【値段】1500円~15000円程度