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カンボク/かんぼく/肝木

Japanese water elder

カンボク,樹木
秋にはガマズミに似た実ができる 
カンボク,新芽
冬芽の様子
新芽
カンボクの若葉
かんぼく,植物,カンボク
葉は枝から対になって生じる 
カンボク,木,害虫
ムシカリと同じように虫食いが多い(成葉の様子)
カンボクの木,特徴
裏面の様子 若葉の葉柄は赤い
カンボク,かんぼく,樹木,特徴
樹高は最大7mほど
かんぼくの木,ツボミ
蕾の様子
ガクアジサイに似た木
装飾花が先に展開する
Japanese water elder,flower
カンボクの花
肝木,開花時期
本当の花は中央部に集まるコレ
肝木,特徴
装飾花の基部には萼がある
カンボクの花,かんぼく
開花期の様子
肝木の実
でき始めの果実
かんぼく,植木
毒はないが、美味しくもない
赤い実がなる植物
そのため長い間、枝に残る
肝木,植木
紅葉(初期)の様子
Water-elder
樹皮はコルク質になる

【カンボクとは】

・沖縄を除く日本各地に分布するレンプクソウ科の落葉樹。ガマズミの仲間で山林や湿気のある原野に見られるが、ガマズミよりも寒冷な土地を好み、本州内陸部や日本海側の山地に多い。日本のほかアジア東北部にも分布。

 

・カンボクという名の由来は不詳だが、枝葉を民間療法に用い、様々な効果があることから、人間にとって肝要な木とされ、それが転じて肝木となったという説がある。

 

・カンボクの開花は5~7月。ガクアジサイに似た直径6~10センチの花序(花の集り)が枝先にできる。花序の周辺に並ぶ白い花弁のようなものは装飾花で、直径は2センチほど。皿型で先端が五つに裂ける。装飾花に囲まれるように咲く花は、直径4ミリほどのクリーム色。両性花で、雌しべ1本と雄しべ5本があり、基部の裂片は反り返る。

 

・花の後にできる果実は直径7~9ミリの球形で、9~10月に熟す。赤く透きとおった果実が枝にびっしりとできるため人目を惹くが、苦くて食べられない。森の動物や鳥にも不人気であり、冬になっても萎んだ状態で枝に残る。果実の中には種子が一粒ずつ入る。

 

・葉は長さ5~12センチの広い卵形でカシワバアジサイのように三つに裂ける。縁には不揃いなギザギザがあり、基部から生じる3本の葉脈が目立つ。秋になると黄葉するが、虫食いが多いため綺麗な黄葉にはなりにくい。葉の裏面や花序にはまばらに毛を生じるが、無毛のものをケナシカンボク、多毛のものをケカンボクと呼んで区別することがある。

 

・若い枝は紅色を帯びた緑色で、古くなると樹皮が不規則に剥離して灰黒色となり、皮目と呼ばれる点々が生じる。材は白く、丈夫な繊維質は総楊枝(ふさようじ)、器具材に使われる。薬用するのは枝葉で、乾燥させたものを煎じて飲むと神経痛、リウマチ、整腸に、蒸したものを切り傷、打撲、止血に用いた。

 

【カンボクの育て方のポイント】

・比較的涼しい気候を好み、暑さには弱い。

 

・自生地は開けた林や林縁などであり日向を好むが、日陰にも耐える。土質は選ばないが適度な湿気が必要。

 

・樹形は整いづらく、強風などで容易に乱れやすい。剪定は可能だが、それほどの耐性はないため、強度の剪定は控えた方がよい。

 

【カンボクの品種】

・テマリカンボク

 東北地方や北海道に多い品種。花は装飾花のみで球状になるのが特徴。観賞用としてカンボクよりも広く普及するが、カンボクのような赤い実はならない。

 

・スノーボール(セイヨウテマリカンボク)

 北アフリカを原産とするセイヨウカンボクの園芸品種。白い装飾花が美しく、カンボクやテマリカンボクよりも人気が高い。「ロゼウム」という名で流通することもある。こちらも実はならないが、樹高が低いため育てやすい。

カンボクの基本データ

 

【分類】レンプクソウ科 ガマズミ属

    落葉広葉 小高木

【漢字】肝木(かんぼく)

【別名】ケナシカンボク/ケカンボク

【学名】Viburnum opulus

    var. calvescens Hara

【英名】Japanese water elder

【成長】やや早い

【移植】普通

【高さ】2m~7m

【用途】公園/庭木/薬用

【値段】1,500円~