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カリン(花梨)
chinese quince tree










【カリンとは】
・冬の庭を彩る実はもちろんのこと、春に咲くボケに似た花や紅葉が美しく、古くから庭木として使われる。原産地は中国。
・10月頃に黄色に熟す実は直径10センチ程度にもなる大型。見た目はおいしそうだが、酸味、渋みともに強く、生では食べられない。砂糖漬け、のど飴の原料、カリン酒、製菓用に使うのが一般的。乾燥させたものは、ボケの実とともに、生薬「木瓜」として、痰や咳止め、利尿、鎮痛等に使われる。できるだけ完熟させてから収穫すると香りが強くなる。
・4月に咲く花はピンク色の五弁花で香りはない。
・樹齢を重ねるほどに独自の模様を作る幹にも趣があり、盆栽にも使われる。独特の枝振りから「実もの盆栽の王様」と称される。
【育て方のポイント】
・比較的涼しい気候を好み、東北や信州地方での栽培が多い。
・肥沃で水はけの良い場所を好む。
・花芽は枝の先端にできるため、下手に切り戻すと花や実ができない。元来、花は少なめであり花木としてはあまり見栄えがしない。
・若い枝には棘があるため注意する。
【カリンとマルメロの見分け方】
・カリンとマルメロは似たような果実ができるため、しばし混同されるが、カリンの樹皮は上の写真のように剥がれ落ちる特徴を持つ。
カリンの基本データ
【分類】バラ科 カリン属
落葉広葉 高木
【学名】Chaenomeles sinensis
【別名】カラナシ/本カリン
アンランジュ/マルメロ
【成長】早い
【移植】普通
【高さ】6m~10m
【用途】果樹/公園/盆栽
【値段】800円~5000円程度