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カジカエデ/かじかえで/梶楓
Horned Maple
【カジカエデとは】
・本州から中国の山地に見られる葉の大きなモミジの仲間。モミジというよりカクレミノやプラタナスを思わせるような大きな葉を持ち、別名をオニモミジという。日本固有のモミジであり、外国に自生は見られない。
・東京近郊の紅葉の名所である高尾山でもイロハモミジなどとともに本種を観賞できる。
・葉がクワの仲間でのカジノキに似ることで名付けられたという。ただしカジノキの葉は多様であり、筆者には似ているように思えない。
【育て方のポイント】
・大型の樹木であり庭に用いることは少ない。自然樹形を鑑賞するのが本来だが、写真のように整枝すれば個人庭でも維持できないことはない。ただし、枝ぶりは粗く、小さくまとめると樹形が整いにくい。
・他のモミジ同様、日向で肥沃な土地を好み、乾燥に弱い。美しい紅葉を見るには日向に植えるのがよい。
・寒さに比較的弱く、積雪の多い地方では生育が難しい。
【品種】
・永縞カジカエデ
葉に模様が入る品種
・アマミカジカエデ
奄美大島に分布するカジカエデの品種で、成葉の裏や柄、実に毛がなく、葉の雰囲気も異なる。個体数は少なく、絶滅が危惧されている。
【カジカエデに似ている木】
英名をシュガーメイプルといい、砂糖を採取するために植林されたが、北アメリカや韓国では街路樹として使われる。カナダ国旗の中央にデザインされている。
・セイヨウカジカエデ
ヨーロッパ中南部及び西アジアを原産とする品種で、欧米各地に街路樹や海岸の防風林として植栽される。樹皮は褐色で、葉のギザギザが鋭いのが特徴。葉の裏面が紫色になる変種もある。
カジカエデの基本データ
【分類】ムクロジ科 カエデ属
落葉広葉 高木
【学名】Acer diabolicum
Blume ex K.Koch
【別名】オニモミジ
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】10m~20m
【用途】公園
【値段】2000円~