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クロウメモドキ/くろうめもどき/黒梅擬
Kuro umemodoki
【クロウメモドキとは】
・北海道から九州まで日本全国の湿った林などに見られる落葉樹。庭木としての販売は同科のナツメやケンポナシほどには見られないが、北海道では古くから垣根に使うほか、実や材を活用している。他国には見られない日本固有の木である。
・ウメモドキのような形状の黒い実がなる木という意味合いで命名されたが、ウメモドキはモチノキ科であり直接的な関係はない。ちなみにウメモドキには白い実がなる「シロウメモドキ」や黄色い実がなる「キミノウメモドキ」という品種がある。
・雌雄異株で新緑の頃に黄緑色の花が咲く。花は直径4ミリほどのカキのヘタのような形状で、短い枝の先端に集まって咲く。
・秋には直径7ミリほどの黒紫色の実ができる。実は葉が緑色の時期から色づき始め、黄葉期を経て熟していく。乾燥させた実は「鼠李子(ソリシ)」という漢方薬になり、下剤としての効能があるという。
【育て方のポイント】
・芽を出す力が強く、剪定に耐えるが、枝の出方は乱雑で乱れやすいため、自然樹形を楽しむような木ではない。また、枝の分岐点には鋭い棘があるため、これをいかした垣根などにして人工的に管理するのがよい。樹高はそれほど高くはならない。
・湿った土地を好むが、それほど植え場所を選ばずに育つ。暑さ寒さにも強い。
【品種】
・葉が細長い「ナガバノクロウメモドキ」や、より大きな葉を持つ「エゾクロウメモドキ」、小型の葉を持つ「コバノクロウメモドキ」などが知られる。
クロウメモドキの基本データ
【分類】クロウメモドキ科 クロウメモドキ属
落葉広葉 高木
【学名】Rhamnus japonica Maxim.
【別名】キシキンニ
【成長】やや早い
【移植】普通
【高さ】2~6m
【用途】垣根
【値段】─(販売は稀)