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ギンヨウアカシア/ぎんようあかしあ/銀葉金合歓

Cootamundra wattle

wattle in Japan
花言葉は「友情」「真実の愛」など

 

【ギンヨウアカシアとは】

・オーストラリア南東部を原産とするマメ科の常緑樹。現代風な庭木の一つだが、日本へ導入されたのは意外に古く、明治時代末期のこと。早春に咲く花を観賞するため、暖地の庭木や街路樹として植栽されるほか、切花や生け花用に栽培される。

 

・「ギンヨウ」は「銀葉」で、近縁のフサアカシアとは異なるメタリックな色合いの葉に由来。別名の「ミモザ」はオジギソウ(ネムリグサ属)の学名だが、葉の雰囲気が似るため日本では本種及びフサアカシアに使われる。

ぎんようあかしあ,木
蕾の様子
ミモザ,ぎんようあかしあ,開花時期
開花は2~3月で、非常に目立つ
ミモザの花,画像,フリー,ぎんようあかしあ
卵黄をふんだんに使った「ミモザサラダ」の由来はコレ

 

・ギンヨウアカシアの開花は2~3月。枝先に長さ8~10センチの花序ができ、直径4ミリほどの黄色い小花が集まって垂れ下がる。

 

・花は長い雄しべからなるボール状だが、ごく小さな花弁と1本の雌しべが隠れている。

ミモザ,豆
実を見れば、マメの仲間であるのが分かる

 

・花の後には長さ5~12センチの平たい豆果ができる。サヤの表面は白い粉を吹いたようになるが、熟すと褐色になる。中には褐色の丸い種子が複数入っており、これを蒔けば実生で増やすことができる。

ミモザの葉っぱ,画像,ぎんようあかしあ
ギンヨウアカシアの葉
ミモザの木,画像,ぎんようあかしあ
枝葉は伸び放題で、樹形はまとまりにくい

 

・葉は3~5対の小さな羽根状の葉(羽片)からなり、羽片にはさらに小さな8~20対の葉がある。小葉の表面は裏面よりも白っぽくなる。

 

・若い枝は青緑色で、近縁のフサアカシアよりも枝数が多い。 

ギンヨウアカシア,ぎんようあかしあ,幹,画像
ギンヨウアカシアの樹皮

【ギンヨウアカシアの育て方のポイント】

・アカシア類の中では寒さに強いが、関東北部より北では屋外での越冬が難しい。土質はあまり選ばないが、軽い土よりも粘土質の土に植えた方がしっかり活着し、寒さ対策にもなる。

 

・幹や枝が軟弱で風に弱いため、植栽直後は支柱を要する。また、強風で枝が折れやすいため、風があまり当たらない場所に植えた方がよい。

 

・枝が縦横無尽に伸びるため、他の木のすぐ近くに植えるのは馴染まない。

 

・風で転倒するのを防ぐためにも、花の後は剪定する習慣を付け、できるだけコンパクトにまとめたい。ただし、切り口がふさがりにくいため、剪定後はトップジンなどを塗布した方がよい。

 

・日当たりのよい場所を好み、日陰では花付きが悪い。また、肥料を吸い上げる力が強く、窒素過多になると枝葉ばかりが繁茂して花が咲かなくなるため、肥料は窒素分の少ないものを与えたい。 

 

病害虫には強いが時折テッポウムシが幹に入る。  

 

【ギンヨウアカシアの品種】

・ギンヨウアカシア「プルプレア」、「レッドクリスタル」

~新芽が赤紫色の品種 

 

【ギンヨウアカシアに似た木】

・フサアカシア

 フランスでミモザと呼ぶのはフサアカシアのこと。フサアカシアの葉はギンヨウアカシアより落ち着いた緑色で、より多く、小葉の全てがほぼ同じ長さになる。また、樹高はフサアカシアの方が圧倒的に大きく、原産地では最大25mにもなる。

 

・ナガバアカシア

 名前のとおり葉が長く、花序が稲穂のようになり、多数の花が密に生じる。これに似たキンシアカシアという種もある。

 

ニセアカシア 

 北海道の並木などで知られるハリエンジュ属の落葉樹で本種との関連はないが、ギンヨウアカシアやフサアカシアよりも先に日本へ渡来し、それらよりも先にアカシアと呼ばれていた。

ギンヨウアカシアの基本データ

 

【分類】マメ科/アカシア属

    常緑広葉/小高木

【漢字】銀葉金合歓(ぎんようあかしあ) 

【別名】ミモザ/ミモザアカシア

    ハナアカシア/ギンバ

【学名】Acacia baileyana 

【英名】Cootamundra wattle

【成長】早い

【移植】植木の中では最も難しいものの一つ

【高さ】5m~7m

【用途】シンボルツリー/公園/洋風

【値段】300円~

 

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