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カクレミノ/かくれみの/隠蓑
Kakure-mino

【カクレミノとは】
・関東南西部から沖縄に分布するウコギ科の常緑樹。ヤツデやアオキとともに日陰に強い植木の代表であり、和風庭園(特に茶庭の露地)や飲食店の軒先などに多用される。
・葉の形が伝説上の「隠れ蓑」(それを着ると姿を消すことができるという「透明マント」のような代物)に似ていることから命名された。
・幼木のうちは葉が3つ~5つに裂けるが、成木になると長楕円形の葉だけになる。また突然変異も多く、写真のように葉の形には変化が多い。葉の寿命は1~2年で、古くなると黄色くなって落ちる。平安時代の法令集である延喜式にはカクレミノの葉を酒盛りの盃に使うとの記載がある。
・ほとんど目立たないものの、成木になると6~8月に黄緑色またはクリーム色の五弁花(画像参照)が咲き、秋から冬にかけて実が黒く熟す。
【カクレミノの育て方のポイント】
・日陰に強い。(ただし、最適地は半日陰)
・軒下など夜露のあたらないところでも栽培できる。
・日向では半球状に育つのが基本。剪定に強く、形をまとめやすいため、比較的狭い場所でも育てることができる。むしろ、剪定せずに放任すると樹形が頭でっかちになりやすい。
・病害虫、風に強い。
・寒さに弱く、北海道や東北地方では育たない。
【カクレミノに似ている木、園芸品種など】
・葉が卵型になる成木を「マルミツデ」と呼んで区別することがあるが、同一品種である。蓑に似た葉を持つ若木より価値が劣るとされ、和風庭園で使われることは少ない。
カクレミノの基本データ
【分類】ウコギ科/カクレミノ属
常緑広葉/小高木
【学名】Dendropanax trifidus
【別名】ミツデ/ミツナガシワ/カラミツデ
ウリノキ/ミツデガシワ/ミソブタ
【成長】ふつう
【移植】簡単
【高さ】2m~7m
【用途】垣根/和風/公園
【値段】500円~
この木のレビュー(思い出話や豆知識をお気軽にどうぞ)
管理人 (水曜日, 28 2月 2018 20:27)
コメントありがとうございます。
野生のカクレミノの葉っぱは千差万別ですので、蓑の形だけをイメージしていると特に山の中では見分けにくいですよね。それが本当の意味での隠れ蓑かもしれません。ヒイラギなども古くなってくると葉にトゲトゲがなくなるので、分かりづらくなります。
伊豆の人 (水曜日, 28 2月 2018 13:04)
伊豆の山に登った時、友達が「隠れ蓑」と言う木だよ。と教えてくれました。このペ-ジジで特徴がわかりました。歩きながら
「葉っぱの形が違うね」と言いながら見ましたが成長すると楕円形になるなど興味深く読ませていただきました。ありがとうございます。葉っぱは青々として綺麗でした。(2018年1月)
anpanman (水曜日, 29 11月 2017 12:21)
wakariyasukatta