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ヒョウタン/ひょうたん/瓢箪

Gourd

ひょうたん,瓢箪の実
ヒョウタンは天然の水筒となり 紀元前から使われる
ひょうたん,瓢箪,なえ
ヒョウタンの苗(千成りヒョウタン)
ひょうたん,新芽,若葉
新葉や蔓には細かな毛がビッシリと生じる
ひょうたん,瓢箪の蕾
つぼみの様子
ひょうたん,瓢箪の開花時期
開花は夕方であり、陽の高いうちは御目に掛かれない
ひょうたん,ヒサゴの花
横から見た花と巻きヒゲの様子
ひょうたん,ヒョウタン,瓢箪
花の後の様子
ひょうたん,瓢箪の実
花の後にはお馴染みのヒョウタンができる
ひょうたん,瓢箪,木
若いひょうたんの実には細かな毛がある
ひょうたんの実,ヒョウタン
果実は古来から縁起物とされる
ひょうたん,Gourd in Japan
放っておくと玉ねぎのような色になるが
ひょうたん,植物
乾燥させ続けると色艶が褪せる
ひょうたん,冬,ヒョウタン
一年草であり、冬季以降はこんな感じで消えゆく

【ヒョウタンとは】

 

 

・熱帯アジアまたはアフリカを原産とするウリ科の一年生草本。くびれのある独特な果実が携帯用の容器となり、紀元前から中国などで育てられる。世界最古の栽培植物の一つであり、日本にも9500年前に伝わり(諸説あり)、古事記や延喜式にも登場する。

 

 

 

・その昔は果実をくり貫いて柄杓(ひしゃく)を作ることもあり、ヒョウタンではなく、柄杓を意味する「瓢(ひさご)」と呼ばれていたが、いろいろな容器に使われるうち、語尾に竹製の容器を表す「箪(たん)」が結び付いて「瓢箪」となり、瓢を音読みしていてヒョウタンとなった。

 

 

 

・ヒョウタンはから無病息災を祈念するシンボルとしても古来から使われる。これはヒョウタンが水や薬を始めとした命に係わるものを持ち運ぶ容器であったことや、他の果実と異なって刃物で簡単に切られないことが武士に好まれたことによる。

 

 

 

・ヒョウタンの利用は土器に先立ち、その昔は魂の容器とされた。転んだ際に魂が抜けるのを避けるため、ヒョウタンあるいは瓢箪型の小さなストラップ(根付)や印籠(いんろう)を身に着けたり、ヒョウタンの焼き印をした下駄を使ったりした。現在では一般的に酒や調味料を入れる容器と認識されており、その名残が各地の民芸店に見られる。

 

 

 

・蔓性植物であり、二つに分かれる巻きひげを木や物に絡ませながら、上へと伸びる性質を持つ。普通は収穫しやすいよう棚仕立てにし、日除けを兼用させる。ツルは軟弱で切れやすく、株全体に軟毛があるため手で触れるとザラつく。

 

 

 

・葉には長い柄がありツルから互い違いに生じる。葉の形はハート型に近い円形が基本だが、手のひら状に切り込みの入ることも多い。

 

 

 

・ヒョウタンの開花は7月で、葉の付け根から伸びた長い花茎の先端に白い花を咲かせる。花弁は5枚あり、夕方に咲いて翌日の昼までに萎むのが大きな特徴。雌雄同株で雄花は長い柄に、雌花は短い柄の先にでき、放任しても結果しやすい。

 

 

 

・ヒョウタンはユウガオ(かんぴょう)の一変種で、品種によっては未熟な果肉を漬物や煮物にして食用することもあるが、基本的に果肉には毒性があり、誤食すると激しい嘔吐や下痢に襲われる。2014年、ホームセンターが誤って食用として苗を販売し、複数の食中毒事故が起きた例もある。特に完熟すると苦みが増し、毒性も高まるため留意する必要がある。

 

 

 

【ヒョウタンの品種】

 

 

 

・センナリビョウタン

 小さな果実をたくさんつける品種。若い果実は奈良漬などにして食する。収穫がより少ないヒャクナリビョウタンもある。

 

 

 

・ナガビョウタン

 果実が瓢箪型にならない品種。かつてはこの果実に縄などを巻き付け、好き勝手な形にすることが流行した。

 

 

 

 このほか果実の形態や大きさによって、大瓢、大長、直瓢、鶴首などに分類されるが、正式な品種名ではなく俗称である。

 

 

 

【ヒョウタンと名が付く植物】

 

 

 

ヒョウタンボク

 

 

 

ハナヒョウタンボク

 

 

ヒョウタンの基本データ

 

【分 類】ウリ科/ユウガオ属

     一年草 

【漢 字】瓢箪(ひょうたん)

【別 名】ヒサゴ(瓢)/ひょうふくべ

【学 名】Lagenaria siceraria

     var. gourda

【英 名】Gourd

【開花期】7月

【花の色】

【草 丈】

 

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